コロナ禍を乗り切る緊急インタビュー・三輪純司日向商工会議所会頭

雇用継続支援策は不可欠

◆地域色生かした独自施策必要

――日向市の現状は。

当所会員の２００事業所向けに２回目のアンケート調査を行いました。３月中旬の前回調査より「影響が出ている」「長期化すると影響が出てくる」と回答した事業所が前回（７２％）から１５％増加。「前年同期比と比べて２０％以上の売り上げ減少」と回答した事業所は前回（１０％）から３２％増え、悪化傾向が大変強くなってきています。特に飲食業や宿泊業に多大な影響が出ています。閉店や休業に追い込まれている飲食業などがあるとお聞きしています。今後かなり長期化することが予想され、集中的に最大限のバックアップが必要です。

――経済７団体で経済対策強化を望む要望書を市に提出しました。特に何に期待するか。

５月からは緊急対策雇用維持支援事業などの事業も行われると伺っており、大変期待しています。また、収束後は地域経済の早期のＶ字回復を図るために、事業の雇用継続の支援策は必要不可欠だと考えています。私案ですが、例えば１万円分を１万２０００円で購入いただき、差額をエントリー店に還元する〃逆プレミアム商品券〃など、地域色を生かしたオリジナルの施策が必要でしょう。会議所としても、まちを守るために市民の皆さんの協力をお願いするつもりです。

――他に独自の支援策はありますか。

市内で持ち帰りサービスを始めた飲食店などを支援し、テイクアウトを推進します。当所が県飲食業生活同業組合日向支部などと連携し、市内発行の無料情報誌「ＫＩＲＥＩ（キレイ）」の紙面に広告を出し、ＱＲコードを読み取ることで希望店舗のメニューなどの情報を紹介します。すでに市内の飲食業有志が開設しているフェイスブックページ「日向市テイクアウト情報」の店舗情報も会員や会員青年部にも紹介していきます。消費喚起の意識付けのために「コロナウイルスをぶっとばせ」をキャッチフレーズにした缶バッジや日向産の木製コースターの作製も予定しています。ぜひ、テイクアウト文化を定着させたいと思います。

――市内の商工業者や市民へのメッセージを。

今は耐える時期ですが、明るい兆しが出てきたら、会議所がいの一番にときの声を上げたいと思っています。それが私どもの役割であり、その日が一日も早く来ることを願いつつ、テイクアウトなどの支援策を消費喚起のきっかけづくりにしていきたいと考えています。当所では「商工会議所はあなたの〃秘書役〃です」「頼りになる会議所『どーんと会議所』を目指す」を活動理念にしています。今回、年４回発行している会報とは別に、「コロナウイルスをぶっとばせ」と題した臨時号を発行し、支援策などの情報も紹介しています。今後も随時発行しながら、会員の皆さんを励まし続け、地域経済をバックアップしていきたいと考えています。今こそ、日向がワンチームとなって、新型コロナウイルスをぶっ飛ばしましょう！