遠隔指導で市民活動

オンラインエンクロス始まる−延岡

◆アプリをダウンロード→エンクロスホームページを開く→参加したい活動を選んで申し込み

　休校や外出自粛の要請を受けて自宅で過ごす時間が増えた市民に楽しみを届けようと、延岡市駅前複合施設エンクロスは２０日から、インターネットを介して市民活動を行う「オンラインエンクロス」を始めた。

　新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、同施設は３月４日から一部を除いて臨時休館中。緊急事態宣言の全国拡大に伴い、その期間は５月３１日まで延長されている。

　この状況の中「何かできることはないか」と考え、３密（密閉、密集、密接）を避けられるこの取り組みを企画。遠隔会議システムアプリ「ｚｏｏｍ（ズーム）」を導入し、オンラインで届ける環境を整えた。

　２５日午前は「目覚ましアロマヨガ」を約１時間配信した。講師の右田佐知子さんは、モニターに映る受講者の反応を確認しながら、コミュニケーションを取ったり体の向きを変えたりして、丁寧にレッスンした。

　右田さんは「慣れない部分はあるけど楽しい」と笑顔。「ネット環境の有無などで利用しづらい方もいると思うが、コロナウイルスがいつ終息するか分からないので、こうした取り組みが早く普及するといい」と話した。

　２９日は「古伝太極拳」をオンラインで実施予定。現在、市民活動者として登録している個人、団体との調整を続けており、今後は料理教室、リトミック、歌ごえ広場などを追加する見込みという。

　担当者の橋本徹さんは「カメラ１台だと伝わりにくい部分があるため試行錯誤の段階だが、活動者を支援する意味も含めて続けたい」と抱負。また「オンラインは世界中の人とつながれるので、エンクロスを知る人が増えてくれたら」と期待した。

　受講希望者は、スマートフォンやパソコンなどで無料の同アプリをダウンロード。同施設のホームページから受講したい活動を選んでメールで申し込む。現在は試験的に行っているため、無料で参加できる。問い合わせ先はエンクロス（電話延岡２０・３９００）。