【お知らせとおことわり】

 夕刊デイリー新聞ならびにYUKAN-DAILY-WEBを
ご利用いただきありがとうございます。

 著作権保護のためWEBブラウザ上からの記事・写真の
ダイレクトプリントができないようになっております。
ご了承下さい。

 サイト内の写真は本紙に掲載されたものですが
本紙掲載分の写真については以下のような規定があります。


 夕刊デイリー新聞社は、本紙に掲載された写真の提供サービス(有料)をしています。

 スポーツで活躍した場面の写真、ステージでの発表会、さまざまな行事で新聞に掲載された写真をご家族の記念に保存されてはいかがですか?

 写真は本紙記者がデジタルカメラで撮影したもので、新聞紙上では白黒でも提供写真はカラープリントです。

写真のサイズと料金は次の通りです。

▽L  サイズ 1枚 300円
▽LL サイズ 1枚 500円
▽A4 サイズ 1枚 1,200円
(A4サイズはラミネート加工もできます。ラミネート加工は500円追加)


L  サイズ
(8.9×12.7センチ)
1枚 300円
LL サイズ
(12.7×17.8センチ)
1枚 500円
A4 サイズ
(21×29.8センチ)
1枚 1,200円
(ラミネート加工は300円追加)

 提供できない写真もありますので、まず、本社にお電話をください。
 掲載日などをお聞きし写真を確認した上で準備します。

 受け渡しは、本社または支社、支局に来社していただくことになります。
 写真によっては提供サイズが限られる場合があります。
 また、事件、事故、災害、選挙、肖像権に関係する写真や本社に版権のない写真は提供できませんのでご了承ください。

 写真は個人的利用に限ります。 印刷物などに用いることはできません。

 写真提供サービス開始とともに、これまでの貸し出しサービスは終了します。


 お問い合わせ、お申し込みは
 本社(電話番号 0982-34・5000、平日は午前9時−午後5時、土曜は午前9時−午後3時)へお願いします。

 

デイリー健康大学日向会場(上)−小児の感染症について

本紙掲載日:2020-03-31
8面
小児の感染症について話す澤医師

済生会日向病院・澤大介小児科医長

◆子どもは免疫力低い−複数の感染経路、好発年齢も

 公益財団法人デイリー健康福祉事業団(夕刊デイリー新聞社内、松下勝文代表理事)の第27期デイリー健康大学日向会場はこのほど、日向市文化交流センターで第2回講座があり、済生会日向病院(門川町南町)の澤大介小児科医長が「小児の感染症について」をテーマに講演した。要旨を3回に分けて紹介する。

 小児の感染症は大人と基本は一緒ですが、やはり子どもは免疫力が低いという特徴があります。

 感染症は、病原体が人に感染することによって起こる病気です。病原体は、ウイルスや細菌などと言われるものです。

 感染経路は複数あり、空気中に漂う病原体を吸い込む「空気感染」が一番感染力が強いです。次は、せきやくしゃみで飛び散った病原体を吸い込む「飛沫(ひまつ)感染」。その次が、手に着いた病原体が口や鼻に入る「接触感染」。他にも汚染された水や食品、血液、昆虫からの「媒介物感染」などがあります。

 感染症には、子どもの中でも好発年齢があり、生まれたばかりの子はRSウイルス、百日ぜきなど。学童期ではインフルエンザ、ノロウイルス、伝染性紅斑(りんご病)や水痘などです。

 主な感染経路は空気感染が麻疹、水痘、結核など。飛沫感染は、インフルエンザ、RSウイルス、百日ぜきなど。接触感染はロタウイルス、ノロウイルスなどです。

 流行時期もあり、インフルエンザや腸炎系は冬場に多いです。ヘルパンギーナや手足口病などは、夏風邪の一種で夏場にはやりやすいです。何が流行しているかも診断の参考になります。

 個別の感染症について話します。まずRSウイルス感染症は、乳幼児の呼吸器感染症で最も頻度が高いとされています。2歳までにほぼ100%感染し、1〜3%が重症化します。みんなかかりますが、重症化するかどうかが非常に重要です。

 症状は潜伏期が4、5日あり、最初に鼻やせきが出て最終的に喘鳴(ぜんめい)が出てくる、よくある感染症の経過です。重症化すると人工呼吸器につないだりすることもあります。

 重症化しやすい赤ちゃんは、早産児、慢性肺疾患、心臓に疾患を持っている、ダウン症候群、免疫不全を伴う児です。

 18年ほど前から、リスクがある患者さんに対しては、ヒト化モノクローナル抗体という製剤があります。流行期の秋から冬に毎月投与することで感染、発症を予防するものです。値段はかなり高く、5キログラムの赤ちゃんで1回9万円程度です。保険適応には明確な基準があり、投与可能な赤ちゃんは限られていますが、適応となる赤ちゃんには産科、小児科から必ず説明がされています。非常に高額ですが、逆を言えば、国がこれほどのお金を使ってでも予防したい大事な疾患になります。

 RSウイルスに似たヒトメタニューモウイルスがあります。これも比較的頻度の多い感染症で、小児のウイルス性呼吸器感染症の5〜10%で10歳までにほぼ100%感染し、乳幼児が重症化しやすいです。

 症状だけでRSウイルスや、その他のウイルスと鑑別をつけることは難しいですが、流行と併せて判断していることが多いです。RSウイルスもヒトメタニューモウイルスも迅速検査キットはありますが、適応年齢が限られています。治療は特効薬がなく、症状に対しての対処療法が中心ですので、軽症例においては診断をつけることにはあまり意味はないと考えます。重症化するかどうかが重要です。

【プロフィル】延岡市北川町出身。宮崎医科大卒後、宮崎大学医学部附属病院、同大小児科、県立日南病院などで勤務。2007年から済生会日向病院、宮崎市小児診療所、県立日南病院、12年宮大学医学部附属病院小児科助教を経て19年から現職。44歳。

その他の記事/過去の記事
page-top