３年間の集大成、味わって

延岡学園高校調理科が卒業料理作品展

　延岡学園高校調理科３年生は１７日、３年間の集大成となる「卒業料理作品展」を延岡市大峡町の同校体育館で開いた。２１人がこれまで学んだ知識や技術、感謝の気持ちを注ぎ込んだ７０品以上の料理を用意。招待した家族や出身中学校の恩師に披露した。

　９期生に当たる３年生はこれまで調理の基本や栄養学など専門教科を勉強。生徒が料理して市民をもてなす「高校生レストラン」や料理コンクールなどに挑戦して学びを深めてきた。

　同作品展では生徒同士でメニューを話し合い、１人が３、４品を準備。食材や味付けを考え抜いた和食、洋食、スイーツが並んだ。

　生徒一人一人がアピールポイントを説明した後、料理を前に家族と一緒に記念撮影。実食はバイキング形式で行われ、生徒たちは取り分けたり、料理の説明をしたりして招待客と交流していた。

　数種類のケーキやプリン、マダイのソテーなどを作った田代栞菜さんは２日前から仕込みを開始。「大変だったけど楽しみながら料理をすることができ、学んだことを出し切ることができた。大学ではここで学んだことを生かして勉強したい」と、充実した表情を見せた。

　岡野真理さんは息子の結太さんの料理を食べ「家でも包丁を研ぐなどして、料理の練習をしていた。おいしかったですし、すごく成長を感じました」と喜んだ。３年間指導してきた谷本浩二教諭は「（五輪に向けた）『ＧＡＰ食材を使ったおもてなしコンテスト』に〃ワンチーム〃で挑戦したことで全体がレベルアップし、個も上がった」と振り返った。

　３年生のほとんどは飲食業界への就職や大学、専門学校への進学が決まっているという。