死亡事故現場で安全対策を検討−日向警察署

　日向警察署（日高俊治署長）は２２日、日向市亀崎の国道１０号で昨年１２月２０日に発生した交通死亡事故を受け、交通安全対策現場検討会を行った。交通安全協会や市職員、地域住民ら計１６人が参加し、再発防止に向けて意見を交わした。

　現場は、同市亀崎１丁目の国道１０号で、横断歩道のない片側２車線の直線道路。事故は午後１１時４０分ごろ、同所を南進中の普通貨物自動車が、進路前方を西から東に横断していた男性と衝突し、男性は死亡した。

　外村卓朗交通課長は、同所が中央分離帯のある横断禁止区域であることや、事故当時は夜遅く暗かったことなどに触れながら、「発見が遅れた」「幅員が広く歩行者が渡りきるのは困難な場所」と説明した。

　事故以降に国道１０号で取り締まりを実施したところ、速度超過の違反者が数人いたとし、「夜間は速度が速くなりがち。それにより制動距離が伸び、歩行者を発見しても間に合わない恐れがある」と指摘した。

　また、亡くなった男性の服装は暗めの色合いだったことにも触れ、「歩行者に対し、反射材の着用や横断場所の周知を図ってほしい」と呼び掛けた。
亀崎中区の壱岐邦男区長（７０）は「役員班長会でも必ず横断歩道を渡るよう呼び掛けた。子どもたちの見守り活動も行っているので、啓発していきたい」と話した。

　外村課長によると昨年、同署管内で発生した人身事故４７５件のうち１５６件が国道１０号での事故だった。署では、速度抑制のため取り締まりやパトロールを実施していくという。