最大７８２人から約１３５７万円

日向市が二重徴収−後期高齢者医療保険料

　日向市は１５日、市役所で記者会見し、昨年１２月分の後期高齢者医療保険料を誤って口座から二重徴収したと発表した。対象は最大で７８２人、総額は約１３５７万円の見込み。２４日までに対象者に謝罪文を送り、過徴収分を口座に返金する。

　国民健康保険課によると、１２月、残高不足で口座引き落としができなかった１９人、総額４５万１９００円を１５日に再徴収しようとしたところ、口座振替している全員に対して誤って引き落とす事務処理をした。同日に複数の市民から電話で指摘があり判明した。

　同課によると、口座の担当者が、１２月分の口座引き落としの実績データを反映させずに、当初のデータを各金融機関に送信したため二重の引き落としが発生した。

　口座の担当者は１人で、これまでデータを印刷して確認することをせずに事務処理していたという。同課は「慣れにより注意力が散漫になっていた。今後は保険税係の職員全員態勢で二重チェックし、再発防止に努めたい」と話した。

　記者会見で甲斐伸次郎市民環境部長は「対象者の皆さまに多大なご迷惑をお掛けしたとともに、市政に対する市民の皆さまの信頼をそこねる事態を招いたことに対し、深くおわびしたい」と陳謝した。

　同課によると、市内の後期高齢者医療保険料の被保険者は７５歳以上の約９４００人で、うち口座振替は約１割。


◇日向市、還付金詐欺への注意を呼び掛け

　日向市では今回の事態を受けて、還付金詐欺の注意を呼び掛けている。