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珍しいガの成虫・キョウチクトウスズメ

本紙掲載日:2020-01-08
3面
羽化したキョウチクトウスズメ(安本さん撮影)

延岡の安本さん、羽化に成功

 東南アジアなど暖かい地域を中心に生息するガの仲間「キョウチクトウスズメ」の幼虫が延岡市内で見つかり、宮崎昆虫同好会幹事の安本潤一さん(66)=同市野田町=が羽化に成功した。市内での発見例は1998年以来2度目と珍しいという。

 昨年11月下旬、市内に住む児玉健吾さん(6)が、自宅の庭できれいな青色の目玉模様がある幼虫を発見。母親が山月町の子育て支援センターおやこの森に持ち込み、〃虫博士〃の安本さんに見てもらったところ、キョウチクトウスズメと分かった。寒さが苦手なため、暖かさを保つよう工夫をしながら飼育。安本さんが預かった2匹のうち、1匹は昨年12月29日、もう1匹が今年1月3日に羽化した。羽を広げた時の大きさは8〜12センチほどになるという。

 安本さんによると、キョウチクトウスズメは日本に土着できないといい、市内では98年10月に土々呂町で発見例があるのみ。幼虫が常緑樹のキョウチクトウを好んで食べることが名の由来となったが、今回は園芸店でも手に入るツルニチニチソウを食べていたことも大きな発見という。安本さんは「今後は標本にしてしっかり記録したい」と話した。

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