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FMのべおか「医師会だより」第5回

本紙掲載日:2020-01-07
7面

金井一男さん(延岡市医師会理事)地域医療の充実へ・延岡市医師会提供

◆看護学校の必要性と役割

−−今回は、延岡市医師会が運営している延岡看護専門学校の副校長でもあります金井一男先生にお話を伺います。よろしくお願いします。まず、看護学校についてご紹介ください。

 延岡市医師会は、1952年に准看護師を養成する延岡准看護婦養成所を開設(後に延岡准看護学校に改称)、77年には看護師を養成する延岡高等看護学校を創設しました。96年には学校を統併合して現在の延岡看護専門学校とし、准看護師養成の「医療高等課程」と看護師養成の「医療専門課程」へ移行しています。

−−これまで何人の卒業生がいるのですか。

 現在までに累計で准看護師4040人、看護師1442人の卒業生を送り出しました。県内定着率は準看護師が91%、正看護師が84・5%と県北の地域医療に多大なる貢献をしています。

 高等課程の准看護師資格試験は10年以上100%の合格率を誇り、医療専門課程の看護師国家試験も2018年は100%、19年は97・6%と好成績を収めています。

 現在の専門課程は働きながら看護師資格が取れる定時制を取っております。看護師資格取得後の就職率は100%で、多くの卒業生が県北の医療に携わり、半世紀以上の歴史を築きながら地域医療を支えています。これは延岡市医師会が誇れる功績だと考えています。

 しかし、看護師の教育体制も変遷し、現状の延岡看護専門学校の高等課程から専門課程の進学コースと称される70年の歴史を持つ教育体制の他に、中学校卒業後5年間の「一貫教育コース」、高校卒業後に看護系大学、看護系短期大学、看護系専門学校に進学する「レギュラーコース」が新たに加わり、看護師を目指す課程の選択肢が増えています。

−−詳しくお聞かせください。

 准看護師は、第2次世界大戦後に看護師が足りず、中学卒業生に門戸を広げ入学養成した制度です。その資格には「医師または看護師の指示を受け業務を行う」という縛りがありますが、看護師不足の中、特に地域に密着し看護を支えてきた准看護師の働きは大いに評価されるべきだと思います。

 しかし、16年の全国看護師数121万人に対し准看護師は34・7万人と少数で、しかも准看護師のうち75%が40歳以上と若い人が少ないのが現状です。准看護師養成課程は、高校既卒者や大学卒業後の再受験者が7割と多く、社会人の学び直しの教育機関としての役割を担っているとも考えられます。

 准看護師養成課程は医師会立が78%と多く、経営は厳しく多額の赤字を抱えながらも地域医療のためにと医師会がサポートし続けてきた歴史があります。しかし、医師会立の准看護師学校は13年の193校から5年間で16校減りました。19年も6校、20年も5校が採用中止予定です。

 准看護師課程の応募者は13年の2・5万人から5年間に半数以下に激減。入学者は18年に7000人を割り込みました。しかも定員を1000人以上も下回っています。

 少子化が進む中、17年の高校進学率は96・5%に上り、高校新卒者に看護職を選択してもらえるよう早急に取り組まなければ受験生は減り続けます。

−−現状は厳しいですね。

 延岡市医師会の将来構想検討委員会が行った県立高校生へのアンケートでは、高校生の90%以上がレギュラーコースへの進学を希望しています。

 延岡看護専門学校は、延岡市内はもとより、県北の地域に根付いていただける看護師の育成ならびに確保が最も大切な役割であり重要な使命だと考えています。

 学生教育の看護職指導者や講師の先生方は、教育指導、生活指導で真摯(しんし)に取り組んでいただき、地域医療に貢献できるレベルの高い看護師の育成という大きな夢・目標をもって協力していただいています。

 優秀な学生をここ延岡で獲得し、レベルの高い看護師を養成することは私たちの目標です。しかし、優秀で意欲的な学生であればあるほど、都市部、急性期医療を競い合っている大きな病院がたくさんある環境に魅力を感じるというアンケート結果が出ています。

 准看護師就業率が日本で最も高い県は宮崎の32・5%です。医師会の今まで支えてきた、高等課程(准看護師)から専門課程(看護師)へという進学コースが受験生減の中で維持できるのか。高校新卒者が魅力を感じるレギュラーコースに変更し、卒業生に残っていただける魅力ある医療体制をここ県北で構築できるのか、検討中です。

−−最後に延岡市民、そしてこれから看護師を目指す方へのメッセージをお願いします。

 医療環境は、県民・市民の生活基盤に直結しています。看護師の職業に魅力を感じる子どもたちが選択し、その上、県北に残っていただける制度づくりにも同時に取り組み、医師会だけでなく行政・学校・医療・福祉関係機関とも連携しながら、より良い方向性を模索していかなければと考えています。市民の皆さまにも、ぜひ知恵をお借りして、子どもを巻き込んで医療体制をつくり上げていければと考えています。

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