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内倉真一郎さん−写真家・アーティスト

本紙掲載日:2023-08-29
7面

写真集「忘却の海」を出版

◆純粋な思いが自分の手を動かす

 延岡市を拠点に活動する写真家でアーティストの内倉真一郎さん(41)=内倉写真舘社長=の写真集「忘却の海」(全112ページ)が5日、写真集の出版で名高い「赤々舎」から出版された。出版を記念した個展が9月9日まで、東京都港区のKANAKAWANISHIPHOTOGRAPHY(カナ・カワニシ・フォトグラフィー)で開かれている。

 「忘却の海」は昨年から制作を始めた作品シリーズ。海水浴場のように整備されていない、県北の「誰も立ち寄らないような海」に足を運び、波によって流れ着いたものたちを集め、その場に広げた白い布の上に並べ、写真に収める。

 時計、人形、ルアー、おもちゃ、Tシャツ、ペットボトル、ビニール、電球、靴、空き缶…など、元の形を変えたものたち。「人がつくり、愛用し、何かしらの理由でそこにあるというのが面白い」のだという。

 決して、「ごみ捨て反対」といったメッセージを伝えるために行っているわけではない。ただただ純粋な「いとおしい」「かっこいい」の思いが軍手を着け、スコップを握った内倉さんの手を動かす。無心に〃宝〃を探し、並べ、作品として仕上げてきた。

 どこからか流れ着いた、名前も知らない人による不法投棄物。BBQ(バーベキュー)をしたまま放置された跡。風化していて、どこの誰が見ても、今のものではない。「流れ着いたものの時間の流れがかっこいい」。どこか「キモカワイイ」姿も持つ、その状態がじわじわと感性に響いてきたのだという。

 令和4年6月にKANAKAWANISHIPHOTOGRAPHYで、同10月には大阪で内倉さんの個展「忘却の海」が開催され、大きな注目を浴びた。

 作品は、以前、内倉さんが「認められることは写真家にとって大きな意味を持つ」と話していた赤々舎の姫野希美代表にも認められ、出版が決定。何度も打ち合わせを重ね、選び抜いた約60作品を収めた。赤々舎からの出版は「私の肖像」(2020年)以来、2冊目となる。

 内倉さんにとってアイデアを浮かばせる、何かひらめく、そんな場所が海だった。そこに広がっていたありのままの姿が「現代そのもので、ドラマチックさを感じた」。そして、「母校で見つけた落書きのようないとおしさがある」。今後もしばらく、このシリーズ作品制作を続ける予定だ。

 令和4年は半年間で6作品の写真集を出版し、今年に入ってからもグループ展や個展、5月には「浮遊の肖像」の出版と多忙な日々を極める。しかし「自分が面白かったら絶対にいい作品ができる。場所、環境のせいではなく、どれだけ自分のアイデンティティーを確立できるか。それによっていい制作ができる」と話していた。

◆出版記念の個展開催中−9月9日まで・東京都港区

 「内倉真一郎『忘却の海』出版記念個展」は9月9日まで、東京都港区西麻布のKANAKAWANISHIPHOTOGRAPHYで開かれている。カナカワニシアートオフィス合同会社主催。協力は赤々舎。

 開催初日の今月5日には、ゲストに写真家の今道子さん、アートディレクターの町口景さんを招いてトークイベントが行われた。

 ギャラリーでは写真集の一般販売を前に、先行発売している。開場は水−金曜が午後1〜8時、土曜が正午〜午後7時。日−火曜は休廊。

【プロフィル】内倉真一郎(うちくら・しんいちろう)
1981年延岡市生まれ。日本写真映像専門学校を卒業後、六本木アートプラザスタジオでの勤務を経て独立。KANAKAWANISHIGALLERY所属。第41回キヤノン「写真新世紀」優秀賞、第7回EMONAWARDグランプリ、アジアの写真家が集う「WonderFotoDay」で2回のキュレーター賞受賞をはじめ、多数の受賞歴がある。

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