和やかに交流深める

市内で働く外国人と延岡星雲高生

　延岡市内の企業で働く外国人たちが１６日、同市牧町の延岡星雲高校（西依功校長、４８４人）を訪れ、生徒とゲームなどを通して交流を楽しんだ。外国人を雇用している、雇用を検討している企業担当者の交流会もあり、悩みや取り組みなどを意見交換した。

　延岡市の外国人材地域交流促進事業の一環。学校交流には３社から６人の外国人が参加し、フロンティア科の１、２年生の生徒と交流した。

生徒は、グループごとに日本の伝統的な衣装、アニメ、延岡の食、延岡の祭りの写真などを見せながら日本や延岡の文化を紹介。続いて生徒６、７人ほどのグループに外国人が１人ずつ加わり、グループ内で自己紹介を行った。

　最初は互いに緊張気味だったが、ゲームが進むうちに打ち解け、生徒が母国語でのあいさつの仕方を教わったり、好きな食べ物を聞いたりするなど、和やかな交流が見られた。

　企業交流では、アドバイザー講師の青山美恵子さんが「外国人材雇用上で抱える課題の全国的な事例紹介」と題し、具体的な事例を出して説明。「東南アジアは家族の関係性が強いところが多い。１人ではなく２人を採用した方がいい」「都道府県の中で外国人のコミュニティーができている。そこに入りやすいかが大事」などと助言した。

　参加企業同士の意見交換もあり、採用を検討している企業からは「田舎でも来てもらえるか」「住む場所などサポートが不安」といった疑問や悩みの声が聞かれた。また、５年前から外国人材を採用し、今後も採用予定の企業は、日本語を身に付けてもらうために週に１回、日本語教師に通ってもらったこと▽毎日、日記を書かせていたこと▽社宅の点検を定期的に行っていたこと―などの取り組みを紹介した。