災害時のペット支援・在り方考える
本紙掲載日：2022-11-19
8面
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県獣医師会延岡支部がセミナー
県獣医師会延岡支部事務局主催の動物愛護セミナー「災害時のペット支援のあり方」がこのほど、ウェブ会議システム「ＺＯＯＭ」を使ってオンラインで開かれた。動物福祉の向上を図る啓発団体「ＨＵＧ（ハグ）」代表理事冨士岡剛さんを講師に迎え、災害時のペット支援の重要性などについて学んだ。後援は九州保健福祉大学、県、延岡市。
冨士岡さんは災害時、ペットの同行避難が必要な理由として、�〇瑤ぜ腓凌瓦離吋↓▲撻奪箸陵融劼�気になって自宅に戻って災害に巻き込まれるなどの２次被害の防止�Ｈ鏈卉呂寮限峽呂箚超�への悪影響を防ぐ−の３点を挙げ、「災害時のペット支援は動物愛護活動ではなく、被災者支援である」と訴えた。
被災ペットとは災害で負傷したペットではなく、「被災した人間に飼育されているペット」を指し、「避難所が被災ペットを受け入れないという選択肢はない」と強調。自治体は「被災ペットをどう受け入れていくか、事前に枠組みをつくっておく必要がある」と話した。
具体的な受け入れ方として、学校で使われていない一部の教室をペット用に開放することや、出入り口が二つ以上ある巨大施設の場合は表と裏口でペットを飼っている人とそうでない人の生活空間を分ける「ゾーニング」の方法を取ることなど、過去の実例を踏まえて紹介した。
一方、避難所で運営側が飼い主のためにできる支援は限られているとし、「最終的にペットを守れるのは飼い主しかいない。避難所でのトラブルを最小化するために、常日ごろから心掛けてほしい」と力を込めた。
参加者との質疑応答の時間もあり、獣医師会、動物推進委員などが意見を述べた。災害で死亡したペットの集計は民間と自治体、どちらがやるべきなのか、など踏み込んだ内容についても協議した。