本紙掲載日:2022-07-13
(8面)

日々の業務、より良く

地域おこし協力隊の長澤さん


◆町職員向けワンポイント研修−日之影町

 接遇能力や町民へのサービス向上を図ろうと、日之影町は毎週月曜の朝礼で、職員を対象にしたワンポイント研修を実施している。ANA(全日本空輸)客室乗務員で、地域おこし協力隊として活動する長澤美元さん(25)が講師を務め、季節に応じた豆知識、言葉の正しい使い方や考え方、週間目標などを伝えている。

 長澤さんは愛知県出身。2017年にANAに入社したが、新型コロナウイルス禍で業務は激減。「誰とも会わない毎日」「何かしなければ」という焦りや不安から鬱屈(うっくつ)しそうな日々を過ごす中、地元近辺の伊勢神宮によく足を運んでいたことがきっかけで神話に興味を持ったという。

 その後、同町が地域おこし協力隊を募集していることを知り、「良い経験になるのでは」と21年に隊員として着任。町観光協会での勤務を経て、今年4月から町役場に勤めている。

 6月27日の研修では、7月の和暦「文月」の語源を紹介。続けて、慣習が思わぬハラスメントにつながることを強調し、「さん付け」や丁寧な声掛けを提案し、上下関係の意識をなくすことで議論が円滑に進み、業務のスピード感が増すといったメリットを挙げた。

 参加した地域振興課の工藤富士課長(57)は「仕事とプライベートのめりはり、職場環境についてなど新鮮な話ばかりで意識が良い方に変わる。役場の町民サービスが向上することで、よりどころのような存在になっていければ」と話した。

 長澤さんは「皆さんに新しい発見をお届けしたいと思っている。大人になると、何気ないことに疑問を持つことを忘れて漠然と過ごしてしまいがち。そんな毎日に刺激を与えるエッセンスのような役割が果たせれば」と話している。

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