本紙掲載日:2022-07-04
(8面)

スマホ使用、子どもへの影響は

延岡市地婦連が研修会

◆ネットリテラシー理解深める

 延岡市地域婦人連絡協議会(山口和代会長)の研修会は26日、同市本小路の市社会教育センターであり、会員約40人が参加してインターネットリテラシーなどについて理解を深めた。

 講師は、NPO法人子どもメディアインストラクターの今村光代さん。「私が関わった子どもたち」と題して、自身の養護教諭の経験も交えながら、スマートフォンの使用が現代の子どもの成長に与える影響などを解説した。

 今村さんは、2017年時点で約54%だった中学生のスマホ所持率が、20年には約80%にまで上昇したというデータを紹介。「新型コロナの影響による部活動や外出の自粛が急増の大きな要因」とした。

 中学生のスマホ使用内容で上位の動画視聴については、消費する時間が多くなりがちなことから運動不足や視力低下のほか、「『家庭』という小さな社会をつくりにくくする」などの弊害を示唆。社会人としての生き方を学ぶ土台がうまく形成されないことで、社会常識を獲得しきれない子どもたちが多くなりやすくなっていると危惧した。

 また、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)がいじめの温床になるケースなども示し、家庭内や子どもたち同士のコミュニケーションの大切さを強調。真剣な表情でうなずく参加者の姿が多く見られた。

 同協議会は、研修会に合わせ、フードバンクや交通遺児サポートなどへの寄付の呼び掛けも実施。この日は会員が段ボール7箱分の食料を持ち寄ったほか、募金も行われた。

 山口会長は「(研修会は)コロナ禍の影響で中止した恒例の体育まつりの代わりとして開催した。状況を見極めつつ、親睦を深めながら積極的に活動していければ」と話した。

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