本紙掲載日:2023-07-26
3面

誰一人−延岡市教委−延岡市教委

9月1日から、オンライン学習支援

◆不登校の児童生徒・学習機会を提供

 延岡市教委は、不登校の児童生徒に学習の機会を提供するため今年度から取り組んでいる「誰一人取り残さない『新たな学びのフィールド』構築事業」で、9月1日から配信拠点校と受講生をつなぐオンライン学習支援を開始する。県内では初の取り組みで、対象は市内在住の中学生。既に保護者宛てに文書を配布し、募集を始めた。

 新たな学びのフィールドの構築は、学校に登校できず、市教委が運営しているアウトリーチ・オアシス教室にも行くことができない児童生徒の支援が目的。

 オアシス教室は、学校への復帰を目指して学習支援や授業を行っているが、学校復帰を目指すこと自体がハードルになっているケースも考えられるという。今回の取り組みは、配信拠点校となる熊野江小学校からのオンライン学習支援を自宅で受け、オンラインで学習の完結を目指す。

 当面は、学校やオアシス教室、その他の教育施設等に通学、通所していない中学生のみを対象とし、月、水、金の週3回、午前のみの配信を行う予定。拠点の熊野江小には教員免許を持つ専属の支援員2人が勤務する。

 生徒は現在の学校に在籍したまま参加する形で、学校で貸与されているタブレット端末を利用し、自宅と拠点校をグーグルクラスルームでつないで学習する。

 朝の会に当たる「ようこそタイム」、学習ソフトを使い個人に合う学習を行う「セルフタイム」、進路学習や社会科見学、チャットで対話する「オンラインタイム」、帰りの会に当たる「またねタイム」などが一日の流れとなっている。

 居場所やつながりをつくることも目的で、学年に関係なく一緒に学び、生徒は顔を画面上に出さずに参加できる。学校長の判断で出席扱いにすることもできるという。

 「やってみないと分からない部分はあるが、ニーズを見ながら支援したい」と市教委。問い合わせは学校教育課(箟箍22・7031)。

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