３年ぶり古澤巖さんミュージックキャンプ

「地球を感じて」サーフィンも−日向

　世界的バイオリニスト古澤巖さん（６３）が指導するミュージックキャンプが８月１８〜２０日、日向市の市文化交流センターで実施された。新型コロナの影響で３年ぶりとなった今回、会場をこれまで使用してきた旧美々津小学校田の原分校から変更。さらに「地球のエネルギーを感じて音楽活動に生かしてほしい」と、古澤さんの趣味であるサーフィンの体験をプログラムに組み込んだ。

　古澤さんは、音楽活動やサーフィンを通じて同市の「へべす大使」に任命されるなど、市民と長年交流を深めている。

　今回のミュージックキャンプは３日間実施され、県内外の小学生−社会人１３人が受講。最終日には、古澤さんと選抜受講生らによるコンサートが市民に公開された。

　古澤さんは、今回のレッスンで実際に指導した曲を中心に演奏した。受講生に手本を見せる形となったのだが「思い切り間違えました」と苦笑いする場面も。

　「こうやって弾いてみると受講生の皆さんの苦労が分かります。でも気にしないで次の曲にいきましょう。６０歳を過ぎたら何も気にならなくなります」と淡々と語り、和ませた。

　また、サーフィンの体験には保護者を含む６人が挑戦。レッスン後、お倉ケ浜に移動し、地元のインストラクターに教わりながら波を楽しんだ。

　一緒に海に入った古澤さんは「サーフィンで地球のエネルギーを感じてほしい。そのエネルギーは譜面の中にもたくさん書いてある。それが音楽だと思う」と語った。

　３年ぶり２度目の受講で、ジャズロックバイオリニストを目指す国立音楽大学１年生の堀田莉恵琉（りえる）さん（１８）＝埼玉県在住＝は「今回のレッスンでは肩当てを外すことになり、フォームを大きく改革してもらった。これから弾き込んでいきたい」。残念ながら定員オーバーでサーフィンは体験できなかったそうだが「来年は絶対に挑戦したい」と話した。