民間塾と連携し学力向上

高千穂高魅力向上推進委

◆中３生に夏季特別講習

　西臼杵郡内の中学生を対象にした夏季特別講習が５日までの５日間、高千穂町の県立高千穂高校（佐伯浩美校長、２６３２人）内のＴ―ＬＡＢＯであり、郡内の中学３年生３７人が受講、９月に実施される地区実力テストに備えて学びを深めた。

　民間塾と連携した学力向上支援事業の一環として、同校や西臼杵３町などでつくる高千穂高等学校魅力向上推進委員会（会長・甲斐宗之高千穂町長）が実施した。

　講師は、延岡市平原町などに学習塾を構える白谷塾の白谷皓司代表（３９）。数学教科の基礎やつまずきやすい単元の対策などを伝えた。

　このうち４日は、高千穂高校普通科特進コースの２年生が補助役を務め、「空間図形」の面積や体積の求め方などを学習。公式のおさらいでは、円の面積や体積の求める式を高校生に確認してもらう中学生もいた。

　高千穂中の飯干心太さん（１４）は「高校受験に向けて学力を身に付けたいと思い参加した。一人一人が集中して取り組める良い環境だと思う」と感想。補助役を務めた高千穂高の税田千公さん（１６）は「分からない箇所を積極的に聞いてくれるのでうれしい。このような取り組みや触れ合いを通して、少しでも高千穂高校の魅力が伝われば」と話した。

　推進委は、少子化などによる高千穂高の生徒数減少に歯止めを掛け、魅力向上を図ろうと、昨年２月に発足した。

　白谷塾と連携した学習導入は今年６月の委員会で決定。高千穂高校では７月上旬から、大学共通テストなどに備えたオンライン講義が希望者を対象に開かれている。

　今後は冬季講習の実施なども検討されており、白谷代表は「他校と交流できる機会自体が素晴らしい。合格へ向けて一丸となって取り組んだ経験を糧に、地域への関わり方や貢献の仕方を考える気持ちが芽生えることに期待したい」と話した。