両手で包みたくなるかわいらしさ

ｓｕｍａさん羊毛フェルト作品展

◆９日まで、ひまゆい−延岡

　延岡市在住の羊毛フェルト作家ｓｕｍａさんの作品展「〃はるがきましたよ〃ｓｕｍａｆｅｌｔ作品展２０２２」が９日まで、同市土々呂町のＣＯＮＩＦＥＲ（コニファー、稲田万智代オーナー）のイベント会場ひまゆいで開かれている。

　ｓｕｍａさんは同市出身。織物をしていた母親の影響を受け、沖縄県立芸術大で織物を学んだ。羊毛フェルトとの出会いは２０００年。母親が買ってきた羊毛フェルトの本２冊がきっかけだった。「（せっけん水を使って）どんな形でも模様でも、好きに作れる自由さが気持ち良かったし楽しかった」。その後、専用のニードルでチクチク刺して繊維と繊維を絡め合わせ、好きな形を作り上げていく「ニードルフェルト」を再び本で知り、ほぼ独学で制作を続けている。

　会場には思わず両手で包みたくなるようなかわいらしい表情をしたウサギ、ネズミ、シロクマ、ハムスターなどの動物の作品や、ブローチ、ピンクッションが並ぶ。

　「〃かわいい子〃のいろんな角度からの写真をひたすら見続けて作っている」という動物たちは、むくなかわいさにあふれ、また「異物を入れず自然の物で作りたい」と羊毛１００％でふさふさ、とげとげなどを繊細に表現している。

　このうちトラは、「リアルになりすぎたくなくて、でもかわいくなりすぎたくもなくて、リアルとファンタジーの間に仕上げるのが大変だった」と、制作に１カ月半以上かかったという。

　作品は「たくさんの人に見ていただきたい」と購入希望票を預かり、最終日に抽選する抽選販売の形を取っている。「おうちが見つかるといいです」とにっこり。会場ではコニファーの帽子、グリーンプラザごとうの植物も販売している。

　開場は午前１１時〜午後５時。最終日は午後４時まで。予約は必要ない。問い合わせ先はコニファー（電話延岡３７・６５８０）。