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消防団協力事業所−新たに2社

本紙掲載日:2022-03-26
2面

大洋建設と広和工業・表示証を交付−延岡

 延岡市消防団協力事業所への表示証交付式が23日、市消防本部で行われた。新たに大洋建設(大武町、吉田昭彦社長)と広和工業(下伊形町、吉澤賢治社長)が認定され、市認定の協力事業所は9社となった。

 消防団協力事業所は、総務省消防庁の制度とは別に市町村がそれぞれの基準で認定しており、延岡市は2008年度から導入。従業員の相当数が消防団に所属していたり、消防団活動へ積極的に配慮している事業所などを認定することで、功績をたたえている。

 新たに認定された大洋建設は、全従業員18人のうち6人が市消防団員で、緊急出動の要請があれば勤務中であっても現場に直行することを長年にわたり奨励。広和工業は消防団の緊急的な水害対応で、不足した土のう用の砂を無償提供するなどの支援実績が認められた。

 21年度表示証は両社のほか、2年ごとの更新認定となる旭化成延岡支社(旭町、末次稔支社長)、センコー東九州主管支店(愛宕町、古屋敷芳弘支店長)、宮崎センコーアポロ(大武町、古屋敷芳弘社長)、博多金物(大武町、白石浩一社長)にも交付。式は旭化成を除く事業所の代表者と消防本部幹部が出席して行われた。

 永谷正男消防長は全国の消防団員が1990年度に100万人を切り、2021年4月現在で8万5000人弱と危機的状況まで減少していると報告。全国同様、市内も8割近くがサラリーマン団員で、加入促進や活動環境の改善には事業所の理解が欠かせないとして、「今後とも消防団員が活動しやすい環境づくりに努めていただければ」と期待を込めた。

 市消防本部総務課によると、来年3月には延岡農業協同組合(川原崎町)と旭有機材(中の瀬町)、延岡郵便局(南町)の認定更新を予定。表示証を受け取った広和工業の吉澤社長は「これからも災害時に必要な資機材の提供など、われわれにできることがあれば協力していきたい」と、決意を語った。

◆消防団協力事業所表示マーク

 消防団に対して市町村などが定める協力を行っている事業所に、自社申請または市町村などの推薦で表示証を交付。認定事業所は交付された表示証を社屋などに掲示することができるほか、表示マークを自社ホームページや従業員の名刺などに使用し、地域社会に貢献する事業所であると発信することが認められている。

 表示マークは消防のイメージカラーである朱色を使い、事業所の消防団への協力を、消防団員と事業所の従業員をイメージした輪の連結で力強く表現。ハート型は地域を思う心を表現しており、各市町村は「一社でも多くご理解、ご協力いただき、『消防団協力事業所』として広報し、事業所のイメージアップにつなげてほしい」としている。

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