無料で預かり−コロナ禍に配慮

ファミリーサポートセンター

◆急な残業や病気などに対応−延岡市

　新型コロナウイルス感染拡大による影響で保育園や認定こども園、幼稚園などの休園や小学校の学級閉鎖などが相次ぐ中、延岡市は子どもを預かる「のべおかファミリーサポートセンター」について、休園や臨時休業に伴う利用を無料とした。子どもの見守りや送迎などで利用を呼び掛けている。

　ファミリーサポートとは、急な残業や子どもの病気などに対応するため、育児の援助を受けたい人（依頼会員）と、育児を援助したい人（援助会員）が会員登録し、地域で相互に助け合う取り組み。保育園や幼稚園、児童クラブなどの開始前や終了後の子どもの預かり、仕事と子育ての両立を図るためなど幅広く援助している。対象は０歳から小学生まで。

　同市は２００５年度に事業を開始。センターの運営はＮＰＯ法人「延岡子育て支援センターおやこの森」に委託している。２０年度の活動実績は依頼会員数１２９８人、援助会員数１４８人、援助活動数１３８２件。今年度は今年１月末現在で依頼会員数１３０９人、援助会員数１５４人、援助活動数７２４件。

　新型コロナの感染急拡大で学校や保育園などの臨時休業・休園が相次ぐ中、市は子どもの居場所が確保できるファミリーサポート・サービスの利用料３００円を、臨時休業や休園に伴う利用については無料とした。一方で、援助会員を確保するため、１時間当たり６００円だった報酬単価を８００円に増額。補正予算を１月の市議会臨時会に提案し、可決された。

　センターでは、休園や臨時休業で子どもが在宅になり、仕事を休めずに子どもの預け先に困る場合、相談を受けている。新型コロナウイルスに感染しておらず、濃厚接触者や接触者でないことが確定していれば、サポートを利用できる。登録は利用する日でも可能。子どもを預かる場所は相談に応じる。

　おやこの森では、援助会員などサポーターを募集中。会員確保や保育サポート、子育てサポート、多胎児サポートの各サポーター育成を目的に、養成講座を開講している。「地域でつながっていく制度。サポートを利用する方、援助する方のみんなで一緒に子育てを楽しみませんか」と小澤のり子施設長。登録、問い合わせは、おやこの森（電話延岡３３・０２０４、日曜・祝日を除く午前７時〜午後６時）まで。