延岡市と宮崎市を追加−県

まん延防止等重点措置区域

　県は２１日、感染が爆発的に拡大する延岡市と宮崎市を国のまん延防止等重点措置区域への追加を、同午後に開いた県対策本部会議で決定した。飲食店に対し時短と酒類提供停止を要請し、協力金を支給する。期間は２月１３日まで。河野知事は「これからどこまで拡大するのかと怖い思い。２市を追加し、しっかりと感染を抑え込んでいきたい」と語った。

　県内の新規感染者数は４日連続で過去最多を更新し、２０日時点の直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者数（新規報告数）も過去最多の１３４・７人。圏域別でも都城・北諸県２７０・７人、延岡・西臼杵１３９・９人、宮崎・東諸県１３０・５人、日向・東臼杵８９・８人など全県域で上昇傾向が続く。

　これまで対象区域は都城市と三股町としていたが、自治体別の新規報告数が延岡市１５８・７人、宮崎市１３４・３人。知事は「かつてない数に増え、飲食関連のクラスターに加え、飲食店関係の感染者が相当数確認されている」と、根拠を挙げた。

　対象区域では、飲食店などへ対し、午後８時以降の営業時間短縮、酒類提供の終日停止。大型集客施設へ入場者の整理やマスク着用の周知などを要請する。

　要請期間は２１日から。要請に応じた飲食店などに対しては、中小企業は売り上げ規模に応じて３〜１０万円の協力金を支給する。延岡市と宮崎市は、２１日決定のため、協力金は準備期間を見越し、今月２４日から協力した場合に支給する。ただし、２１〜２３日に継続して協力した場合はその分の単価を加算し支給する。

　感染状況によって要請期間が短縮された場合、短縮された日数に応じて減額となる。

　また、県は新規報告数が目安を超えた小林・えびの・西諸県圏域の小林市を、圏域外への不要不急の外出・移動の自粛を要請する赤（感染急増）圏域に指定した。

　２１日時点の県全体の警戒レベルは感染拡大緊急警報。市町村別では延岡市、宮崎市、都城市、三股町がまん延防止重点措置区域、日向市、西都市、小林市、門川町、高鍋町、新富町が赤圏域に指定されている。

　知事は今後の感染状況や対策について「これからの１、２週間がポイントになる。今後、県下全域へ広がるリスクに着目し、総合的に判断し、県民に対し分かりやすく丁寧に説明していきたい」と語った。