女性の働きやすい環境を

吉玉精鍍で健康教育セミナー

◆ママズウィング代表水野さん講演

　企業の生産性向上につなげてもらおうと、延岡市大武町の吉玉精鍍（吉玉典生社長）で１７日、女性社員を対象にした健康教育セミナーが開かれた。産前産後ケアを行う助産院「Ｍａｍａ’ｓｗｉｎｇ（ママズウィング）」の代表で助産師の水野弥生さん（４２）が講演し、月経の基礎知識や、ホルモンバランスと心身の関係性など女性特有の健康リスクやその対処法について分かりやすく解説した。

　水野さんは月経前や月経中に発症する下腹部痛などの身体症状、いらいらなどの精神症状、人につらく当たるなどの社会症状といった女性特有の随伴症状について説明。

　これによる労働損失が４９１１億円とする経済産業省の試算を用い、「自身の体について学ぶ機会がなく、対処法を知らないことが一つの要因」と正しい知識の習得を呼び掛けた。

　続けて、年齢とともに変化する女性の体について、エストロゲン（女性らしさを作るホルモン）とプロゲステロン（妊娠の準備のためのホルモン）の分泌量が大きく作用することを強調した。

　中でも、更年期（閉経の前後５年間）に表れる心身の不調は、エストロゲンが急速に減ることで起こり、同様の働きをする大豆イソフラボンで緩和できることを紹介。「５０歳以降は自分がどう考え行動するかで未来が変わる」としてセルフケアの大切さを語った。

　聴講した同社総務課の大村美雪さんは「情報としては知っていたが、改めて説明されることで理解が深まった」と感想。水野さんは「男性や管理職の方にもぜひ、聞いてもらいたい。女性が働きやすい職場環境をつくることで、仕事の効率化にもつながる」と話していた。