私立２高校招き進路の授業

北浦中２年生−身に付けるべきこと学ぶ

　早いうちから高校生活について考え、進学や学習についての意識を高めようと、延岡市立北浦中学校（川原寛幸校長、４９人）は１７日、２年生１８人が進路に関する特別授業を受けた。

　２年生は、総合的な学習の時間に自分の志望校について調べ学習をしており、２学期は私立高校を調べた。校区内には高校がなく、高校生との接点が少ないことから、今回の授業を企画。市内の私立高校２校に講師を依頼し、延岡学園高校（大峡町）の奥村恵教頭と聖心ウルスラ学園高校（緑ケ丘）の石田敏英教諭が訪れた。

　延岡学園の奥村教頭は冒頭、「高校は何のために行くの？」と質問。「将来の幸せのため」として、現在は保護者が衣食住を提供してくれているが、高校卒業後は自立しないといけないこと、そのためにコミュニケーション能力、基本的生活習慣、忍耐力を身に付ける必要があると話した。また、高校進学に必要な基礎学力、素直さ、真面目さなど６点を挙げ「３学期は中３の０学期。自分の将来のためにちょっと大人になって」と呼び掛けた。

　聖心ウルスラ学園の石田教諭は、長年指導してきた野球部に関して話した。創部時の部員は１１人。練習場を確保するために１年の３分の２は整備作業。それでも創部から数年で甲子園出場を決めたことを振り返り「やればできる」と強調。教え子たちを例に挙げて「才能に限界あり、努力に限界なし」。また、指導者については「学校では君たちの親代わり。うるさいことも言うが、みんなのことをかわいく思っている」と話した。

　松田琉唯さんは「学校生活で何が必要か分かったので、行動に移したい」、長瀬蘭さんは「いい話がたくさん聞けた。部活だけでなく、スリッパを並べるなど学校生活も頑張りたい」と話した。