子どもを認める褒め方を

えんキッズで子育てセミナー

　子育て支援セミナー「子どもを認める褒め方を考えてみましょう」は１０月２５日、延岡市松山町の市子育て支援総合拠点施設「えんキッズ」で開かれ、子育て中の市民らが子どもへの接し方について理解を深めた。主催は社会福祉法人すこやか福祉会。

　６月の「子どものやる気を育てる工夫やコツ」に続く２回目。同市出身で臨床発達心理士・学校心理士の䅏田（のきた）智奈美さんが引き続き講師を務め、子どもの上手な褒め方などを伝授した。

　子どもにとって褒められることは「安心感を得て、自尊心を育てる」ことにつながるという。䅏田さんは、好ましい状況を見逃さず、当たり前の行動でも褒めることの重要性を示唆。「子どもに善い行いを認識してもらう。この積み重ねが彼らの自信につながっていく」と話した。

　褒め方のこつとしては、行動を終えた後ではなくそのスタート時に、近くに寄って目を合わせ、笑顔で名前を呼ぶ。「靴を履けたね」というように短く端的な言葉で伝えるなど。このほか、行動を１００％終えるまで待つとなかなか褒められないので、途中でもできたところを褒めるという「２５％ルール」も紹介した。

　また、「褒める」を意識しすぎないことを注意点として挙げながら、▽食器を並べる▽ブロックで遊ぶ▽きちんと座る――など、ちょっとした行動を見たまま言葉にしてあげる「実況中継の声掛け」を勧めた。

　䅏田さんは、こうした上手な褒め方が「子どもの人と楽しく関わる力を伸ばす。それは親が心地よく過ごせることにもつながっていく」とした上で、子育て全般において「小さなことでも一人で悩まず、えんキッズのスタッフをはじめ周囲にすぐにＳＯＳを出すことを習慣づけてほしい」とアドバイスを送った。