観光用Ｄ＆Ｓ列車「３６ぷらす３」

運行１周年−延岡駅で記念イベント

◆鉄道ファン、家族連れ歓迎

　ＪＲ九州の観光用Ｄ＆Ｓ（デザイン＆ストーリー）列車「３６ぷらす３」の運行１周年を祝う記念イベントがこのほど、ＪＲ延岡駅であり、多くの家族連れや鉄道ファンでにぎわった。

　「３６ぷらす３」は木曜日から月曜日にかけて色分けされた５ルートをつなぎ、九州を一周する豪華列車。土曜日ルートは宮崎―別府の「緑の路」で、延岡駅にも停車して物産販売などで乗客をもてなしている。

　この日は来場者が、配布された小旗を手にプラットホームを埋め、同列車の到着を歓迎。子どもや愛好者らは、ドアが開いた乗降口から興味深そうに内装を見学していた。

　市内から母親ときょうだい３人で訪れていた矢野瑛二ちゃん（５歳）は、「列車が好きなので、近くで見られてうれしい。『３６ぷらす３』には乗ったことがないから乗ってみたい」と話し、食い入るように車両を見ていた。

　ホームに特設した物産販売所は試食や試飲もでき、乗客が次々と商品を購入。長野県から訪れたという乗客の野溝紀征さん（８１）は「新型コロナで自粛続きだったので本当にうれしい。博多から全ルートを回っていますが、どこに行ってもおもてなしが楽しく、すばらしい旅です。列車もきれいで食事もおいしいし、ＪＲ九州は一番です」と満喫していた。

　「３６ぷらす３」は昨年１０月の運行開始から約１万３千人が利用し、乗車率は５０％。宮崎総合鉄道事業部は「１ルートのみでもご利用になれます。毎週運行していますので、多くの方にご乗車いただければ」と呼び掛けている。