ふるさとの海で学び、満喫−南浦中

熊野江海岸でシーカヤック体験−延岡

　延岡市立南浦中学校（柳田英人校長、１３人）は６日、学校近くの熊野江海岸でシーカヤック体験を行った。市教委のふるさと教育推進事業の一環。生徒は体験を通して、自分たちの住む地域の豊かな自然を満喫した。

　講師は、ひむか感動体験ワールド（ノベ☆スタ）の成崎聡さんら。生徒はほぼ全員がカヤック初体験。ライフジャケットを身に着け、成崎さんからパドルの持ち方や疲れないこぎ方など基本動作を学ぶと、早速カヤックに乗り込んだ。

　最初は広い海に出発することに不安げだった生徒も、講師から海に送り出されるとパドルを動かして前進。すぐにこつをつかみ、歓声を上げながら気持ちよさそうにこいだ。

　途中、浜に上陸して波によって角が取れたガラス片「シーグラス」や貝殻を探すなど、この場でしかできないことを楽しんだ。約１時間かけて、海の散策から戻った生徒たちは「セルフレスキュー」を体験。成崎さんは「もしも沖でひっくり返ったらどうする？」と投げ掛け、代表生徒が実践しながら、カヤックが横転した際の身のこなし方を学んだ。

　また、水に浮くロープを使った救助法も学び、助ける前に助けようとしている相手の意識があるかを確認すること、ロープは真っすぐ下から投げることなどを確認。生徒たちは思った方向にロープが投げられず苦戦し、何度も練習していた。

　甲斐心温さん（１年）は「乗る前は怖かったが思ったよりもこげた。すごく海がきれいだなと思った」、福島苑華さん（同）は「海の方から海岸を見ることはあまりなくて新鮮だった。楽しかった」と笑顔。上妻優心さん（３年）は「楽しみな半面、不安もあったが、陸に上がってのシーグラス拾いなど楽しかった」とお礼の言葉を述べ、「大きな学校ではできない貴重な体験ができた」と満足そうだった。