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ココカラSDGs−第4回「海×SDGs」(上)

本紙掲載日:2021-07-20
6面

▽地球の70%は海、「おじゃまさせてもらう」気持ちで−高橋さん、
▽プラ全否定せず、工夫して減らし適正に処理−税田さん、
▽海に流れ込むプラごみ、スカイツリー220基分−難波さん


 今注目のSDGs(エスディージーズ)をテーマに、地域や地球の未来を共に考えるFMのべおかの番組「ココカラSDGs」の第4回「海×SDGs」が、15日に放送された。内容を一部抜粋し、2回に分けて紹介する。

 アドバイザーはSDGsコミュニケーターの難波裕扶子さん(48)=シンク・オブ・アザーズ代表、日向市亀崎西=。ゲストは延岡マリンサービス=延岡市川島町=の店長・高橋勝栄さん(49)、グローバル・クリーン=日向市亀崎=の専務・税田倫子さん(45)。

−−第4回のテーマは「海×SDGs」です。まずは自己紹介をお願いします。

〈高橋〉延岡マリンサービスは延岡市川島町に44年前、両親が立ち上げたダイビングショップです。後を継いで今年で28年目を迎えます。体験ダイビングやシュノーケリングなど、海に興味がある人向けのプログラムをたくさん準備しています。また、ダイビングのライセンスを取得したいという人向けのスクールも開いています。

〈税田〉グローバル・クリーンは日向市で清掃業やビルメンテナンス業の他、独自のサービスであるクリーンコンサルティング事業を展開しています。私たちの業界では昔、お掃除の後の汚水や使った洗剤などで知らないうちに環境を汚染してしまった時代がありました。そういう反省から、できるだけ環境に負荷をかけない手法でお掃除できないか、ずっと取り組んでいる会社です。2017年にはSDGsの社内勉強会を立ち上げ、17ある目標のうち11を経営指針に盛り込んでいます。例えば、14番目の目標「海の豊かさを守ろう」では年1回、従業員やその家族、市民の皆さんにも呼び掛け「海ごみゼロ活動」に取り組んでいます。

−−高橋さんは毎日のように海に潜り、海を見ておられます。海の変化をどうお感じですか。

〈高橋〉僕にとって海は、あって当たり前の存在でした。小さな頃から熱帯魚やサンゴを見て育ち、14歳でダイビングのライセンスを取得しました。ですが高校卒業後、海のない岐阜県で暮らすようになりました。当時、海に行くのに車で5、6時間かかりました。その時初めて「海は当たり前じゃないんだ」「延岡の海って素晴らしいんだ」と気付いたのです。そこから僕にとって海は、掛け替えのない存在になりました。
インストラクターとして28年間、延岡の海を見てきました。昔あった場所にサンゴがなくなったり、昔たくさんいた魚がいなくなったり、そういう環境の変化がデータで示されていますし、目で見ても分かるようになりました。人間が捨てたペットボトルやプラスチックごみも年々増えています。本当に悲しくなります。
でも、延岡の海の中はとてもカラフルです。実は、大分県や福岡県の海にテーブルサンゴやエダサンゴはありません。水温が14度以上の温かい海じゃないと生きていけないからです。このテーブルサンゴやエダサンゴは国内に約300種類あると言われていますが、延岡の海にはその3分の1、約100種類があります。日本最大級のオオスリバチサンゴ群をはじめ、ソフトコーラルというカラフルなサンゴもあり、熱帯魚もたくさんいます。延岡の海の中は想像以上に色鮮やかです。
僕たちは仲間の輪を広げながら、宮崎大学や島野浦珊瑚(さんご)礁保全会の皆さんと一緒に、これらサンゴの保護活動に取り組んできました。体験ダイビングのお客さまにもよく言うのですが、僕たちが生きている地球の70%は海の世界です。ダイビングを知らない人は、地球の70%を知らないまま死んでいく。だから海に入る時、僕たちはおじゃまさせてもらう。魚たちの生活をじゃましない。そういう気持ちです。当然、人間が捨てたごみは自分が捨てたごみじゃなくても拾います。そういう気持ちをダイバーみんなが持っています。

−−ここからは、SDGsの14番目の目標「海の豊かさを守ろう」に焦点を当てていきます。

〈難波〉海に流れ込むプラスチックごみは世界で年間800万トン。これはスカイツリー220基分になります。想像できないかもしれませんが、ものすごく多い。プラスチックごみの一部であるレジ袋の数は、(レジ袋有料化前のデータで)日本だけでも1秒当たり967枚使われています。
環境省が行った2015年のマイクロプラスチック(直径5ミリ以下のプラスチック)の調査によると、日本近海にあるマイクロプラスチックごみの量は世界平均の27倍です。オーストラリアのデータでは、人が1週間で体内に摂取しているかもしれないマイクロプラスチック量は、クレジットカード1枚分。また、オーストラリア連邦科学産業研究機構のデータによると、プラスチックを誤食している海鳥は世界で約90%です。少しだけ紹介しましたが、どうでしょうか。

〈税田〉プラスチックを一番摂取してしまうのが海鳥だと言われています。クジラやイルカなどの胃からプラスチックごみや海洋ごみが出てきますが、海鳥は習性上、好んで食べてしまいます。その被害はどんどん増えている状況です。私たちにとって非常に遠い所で起きているため、なかなか意識しにくいことかもしれませんが、各家庭からごみが排出されていることを一人一人が意識し、適正な処理に取り組む必要があります。

〈難波〉プラスチックは悪者と思われがちですが、マスクや容器などにも使われており、私たちの生活を守っています。しかし、このままでいいわけではなく、使い方や量を減らすことも大事ですね。

〈高橋〉毎年、ダイバー仲間と一緒に海底清掃やビーチクリーンに取り組んでいますが、毎回、プラスチックごみやビニールごみを軽トラック1台分ほど拾います。捨てるつもりはなかったのかもしれませんが、結局は海に流れ込んでいるのです。中国や韓国からもプラスチックごみやペットボトルなどが流れ着いています。世界全体でもっと取り組んでいかなければいけないことだと思います。

〈税田〉プラスチックは私たちの生活を豊かにするもので、全否定するものではありません。工夫して使う量を減らしていくことが大切です。例えば、ペットボトルではなくマイボトルを持つことで、捨てずに済みます。また、一人一人が使用済みのプラスチックを適正に処理することが大切です。

(つづく)

【SDGs(エスディージーズ)】Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称。「貧困をなくそう」「気候変動に具体的な対策を」など17の目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成され、2015年9月の国連サミットで加盟193カ国が合意して採択された。発展途上国だけでなく先進国を含めて取り組むもので、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、30年までの達成を目指す。四角形のカラフルな17のアイコンが知られている。


□再放送□22日午後8時、25日午前11時からの2回



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