多彩に進塁４安打で８点－富島

本紙掲載日：2021-07-16

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【２回戦・富島―宮崎第一】富島は３回、２死二、三塁から河野が中前へ２点二塁打を放つ

第１０３回全国高校野球選手権宮崎大会

◆「いやらしい取り方できた」

　打つだけが攻撃じゃない―。富島は４安打に１１の四死球、６ずつの犠打と盗塁で８点を奪った。３盗塁２得点の主将木村は「ノーヒットで得点する練習はしてきた。いやらしい点の取り方ができた」と誇らしげだった。

　１死満塁からのセーフティスクイズなど６犠打に、スタートを遅らせるディレードを含む６盗塁など、進塁の手段が多彩。絶えず相手守備陣を混乱させ、５失策も得点に絡めた。

　勝負を決めた三回は、先頭の村上が出塁し二盗。４番桑畑の右前打で２点差とすると、齊藤は１死満塁からスクイズを決める。続く河野は「結果を考えず、フルスイングすることだけ」。中前にはじき返すと、二塁のベースカバーがいないのを見逃さず、二塁打にした。

　次戦は春の準々決勝で敗れた宮崎日大との雪辱戦となる。

　木村は「春は逆転され、静かになってしまった。それから、全てを『想定内』に、最後に１点を上回ることを考え戦えている」。河野も「ミスがあってもみんなでカバーできている。厳しい試合になるだろうが、一つずつみんなで一丸となって集中して戦えば勝てる」。２年前の王者は勝利の処方箋を持っている。

◇奮起に期待－濵田監督
「選手の適性、状況に応じた引き出しは準備してきた。打撃も雨で調整が難しい中、序盤から相手投手をイメージ通り捉えられていた。次は春のリベンジ。奮起に期待したい」

◇次も守りから－桑畑（４番捕手。三回に２点目となる右前打）
「（適時打は）右方向に押っつけて打ち返すイメージだった。守備も投手陣も安定していた。次も守りから入り、僅差でも勝ちきる」

◇周りの声で自分の投球－武智（６回途中２失点）
「ピンチもあったが、周りの声で自分の投球ができた。初戦は楽しめなかったことを反省し、野球は楽しいことを思い出し、伸び伸びとプレーした。次も好機で打ち、投球では周りが守ってくれるので、フィールド内に打たせて取る」