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感染防止を念頭に分散避難

本紙掲載日:2021-06-03
3面
氾濫が迫る大瀬川。こうした状況ではすでに「避難指示」が発令され、「緊急安全確保」に切り替わっている可能性もある。写真は2005年9月の台風14号接近時
逃げ遅れないために「避難指示」発表段階での速やかな行動開始が呼び掛けられている。写真は2005年9月の台風14号で住宅が浸水した延岡市桜園町

集中豪雨、台風の季節−自治体、周知に力

◆ホテルなどの宿泊施設も備え

 集中豪雨や台風に備え、県北各市町村は昨年に続き、新型コロナウイルスの感染防止を念頭に置いた避難者の受け入れ態勢を整えている。ホテルなどの宿泊施設も分散避難に備え、備蓄品の確保といった非常時対策に余念がない。

◇教訓となった昨年の台風10号

 各自治体の災害避難対応で、昨年急浮上した課題が新型コロナの感染防止策。指定緊急避難所の密集回避、飛沫(ひまつ)防止をはじめ、避難所以外への避難を検討してもらう分散避難の周知にも力を入れてきた。

 そうした中で、9月には最大級の警戒が呼び掛けられた台風10号が本県に接近。結果的に、心配されたほどの甚大な被害はなかったが、市町村が緊急的に避難所を追加したり、ホテルが満室となるなど、経験したことのない対応が教訓となった。

 当時の対策で延岡市は、感染が疑われる人が避難することも想定し、体調不良者専用の避難所を設置。指定緊急避難所だった学校体育館では避難者が収容可能人数に迫ったため、現場職員の判断で急きょ、受け入れ場所を校舎内にも拡大した。

 日向市も中央公民館で受け入れる避難者が定員を超える状況となったため、市の施設ではないが隣接する文化交流センターに要請して緊急避難場所を確保。各指定避難所では市職員が集計した受け入れ者数を1時間ごとにホームページなどで発信して、市民に密を避ける避難を呼び掛けた。

 高千穂町は各指定避難所の収容人数を、従来の半数に制限。岩戸小学校体育館では受け入れ人数が定員に迫ったため、道路を挟んだ岩戸体育館(旧中学校施設)を開き、各戸設置の行政防災無線やスマートフォン用アプリのLINE(ライン)で情報発信を続けた。

 これらの教訓を生かし、延岡市と高千穂町は指定避難所で避難者同士の接触を避けるダンボールの間仕切りを追加備蓄し、飛沫防止対策を強化。日向市も屋内で同様に使用する小型の簡易組み立てテントを増量し、開設が決まった避難所へ供給する体制を整えた。

 延岡市では、指定緊急避難所の見直し作業も進めており、より実情に即した設置を検討中。近く公表するという。台風10号で宿泊予約が殺到したホテルなどと自治体との連携については、まずは県が主体となり、業界団体との協定などから着手していくという。


◇「避難指示」に一本化−発令、早いタイミングで1回

 災害対策基本法の改正で、5月20日から自治体が発表する避難情報が大幅に変わった。従来の「避難勧告」が「避難指示」に一本化されるなど区分が明確になった一方、指示発令のタイミングは早まる可能性があり、市町村は情報発信の在り方を模索している。

 以前は勧告の後に指示が発表されていたが、統一されたことで「避難指示」は、これまでの勧告と同じ基準で出されることになった。従来の指示ほど差し迫った状況ではないにしても、対象地域には「1回しか発令しない」と各市町村の担当者は注意を促す。

 大雨時などに住民が取るべき行動を示す5段階の警戒レベルで、「避難指示は」は上から2番目のレベル4。最大級となるレベル5の「緊急安全確保」では、災害が切迫しているかすでに発生して避難できないほど危険な状況のため、発令を待たず「避難指示」の段階で危険な場所から全員避難する必要がある。

 レベル3は避難に時間のかかる住民に向けた「高齢者等避難」だが、ゲリラ豪雨などではこれらの避難情報が矢継ぎ早に引き上げられると想定される。最大級の警戒が呼び掛けられた昨年並みの台風が接近すれば、再び避難に混乱が生じる恐れもある。

 このため、各市町村とも事前に、指定避難所だけでなく安全な親戚や知人方、ホテルや旅館なども候補とする分散避難を検討するよう要請。避難所の開設や受け入れ状況などは、行政防災メールなどで適時発信するため、登録しておくよう呼び掛けている。


◇高齢者らへ「早めの宿泊予約を」

 台風10号では本県に最接近する数日前の、日本に接近・上陸する可能性が高まった段階から、テレビ報道などで盛んに分散避難が呼び掛けられた。特に、旅館やホテルなどは安全・安心な避難先として注目され、県北の宿泊施設にも予約が殺到して相次いで満室となった。

 このうち、延岡市内には旅館やビジネスホテルなど主要宿泊施設が22カ所あり、計1260室(延岡市観光戦略課まとめ)を備えているが、関係者によると台風時は全て満室になったという。

 同市紺屋町のエンシティホテル延岡も台風最接近の3日前までに、全125室が一気に予約で埋まった。大半が高齢や足が不自由で避難に不安を抱える人で、付き添いも含めると宿泊客は最大160人以上に上ったという。

 余裕を持って最接近前日にチェックインしたり、台風通過翌日まで連泊予約した人も多く、ホテルでは管理職員が事前から宿直し、スタッフは通常態勢で勤務。レストランは休業し、食事は朝食のみだったが、チェックイン後の夕食を用意していない客もいたため、急きょ注文を募り、厨房(ちゅうぼう)スタッフが調理、提供した。

 利用者はいずれも冷静に行動し、部屋を出ることもなく、「感染防止の面でこちらが気遣うような場面はなかった」と担当者。一方、市内の宿泊施設が一気に満室となった分散避難を振り返り、「われわれは受け身ですが、特にお年寄りの方などは、台風接近の可能性がある時は、早めの予約をしていただければいいと感じました」と話した。

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