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「人」(ひと)−日向海上保安署長・中川雅博さん

本紙掲載日:2021-06-01
2面

 1984年に入庁し、初めての勤務地は沖縄県石垣島。ここ数年は2017年から宮崎海上保安部警備救難課長、19年から第十管区海上保安本部警備救難部刑事課長、20年から同部国際刑事課長を務めた。

 日向での勤務は、旧細島海上保安署時代を含め3回目。初回は04年。当時は長らく続いた海上勤務から初めての陸上勤務で、業務を覚えるのに必死だった。家族で赴任し、「社会人の娘と大学生の息子は、大王谷学園に通いました」と思い返す。

 2回目は12年から2年間、次長として勤務した。東日本大震災後で、地震津波防災に注力。また、伊勢ケ浜海水浴場で起きた水難事故に関し、鹿児島大学の教授を招いて離岸流の検証実験も実施した。

 そして今回、関係先へあいさつに訪ねた際、当時、一緒に仕事をした人たちとも顔を合わせることが多く、「帰って来たという感じ」とほほ笑む。

 海保の役割について、「海上の安全および治安の確保を図ることが基本」。その任務を果たすためにもコロナ禍における今、「社会機能維持者としての誇りを持って、感染防止対策を講じつつ、各種業務に取り組みたい」。

 鹿児島市に家族を残し、単身赴任。年に3回、フルマラソンに出場したこともあるが、今は日南勤務時代にはまったという四半的に夢中。「的に当たっても外れても面白い。コロナが収まれば、大会に出場したい」。56歳。

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