感染拡大緊急警報に移行

本紙掲載日：2021-05-28

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２７日午後７時から開かれた県新型コロナウイルス感染症対策協議会

６月１日から県下全市町村に行動要請－２０日めど

◆宮崎市の時短要請－今月末で解除

　県は２７日、県独自の緊急事態宣言を今月末に解除し、６月１日から「感染拡大緊急警報」に移行する方針を示した。より感染力が強いと言われる新たな変異株（インド株）に最大限の警戒が必要とし、「県内外にリスクがある」と高い警戒レベルの維持を呼び掛ける。２７日夜、県新型コロナウイルス感染症対策協議会を開き、医療関係者らに現状と今後の対応を説明した。（３面に関連記事）

　今月１２日の時点で最多３０・８人まで増加した直近１週間の人口１０万人当たりの新規感染者は、２６日時点で７・９人に減少、病床の逼迫（ひっぱく）も療養者数が減少に転じていることから、今後、改善が見込まれるとして、県内の感染状況は「ステージ２（感染漸増段階）相当」に下がったと分析した。

　感染拡大緊急警報に６月１日から移行することで、飲食店等への営業時間短縮を１０日まで要請している都城・北諸県圏域を赤（感染急増）圏域に、それ以外の圏域はオレンジ（感染警戒）区域に指定する。指定期間は６月２０日をめどとした。

　これと併せ、宮崎市に要請している飲食店などへの営業時間短縮要請は今月３１日までで解除する。

　都城市と三股町についての外出自粛、時短要請は６月１０日までとした。

　同１～２０日までをめどとした行動要請は、県下全市町村が対象。内容は①会食は４人以下、２時間以内②イベントにおける会食等の制限（会食場面の制限、人数上限５千人かつ収容率５０％以下）③高齢者・障害者施設の面会制限④高齢者、基礎疾患がある方、高齢者施設・障害者施設、医療機関従事者の会食は家族などいつも一緒にいる身近な人と－。

　県外との往来についても、可能な限りの来県自粛を継続する。

　宮崎大学医学部付属病院の鮫島浩院長は「ＩＣＵが一時、５床と厳しい状況になったが、後方支援、転院がスムーズに進んだ。現状は万が一、次の波が来てもしばらくは耐えられる」。他の医療関係者も宣言の解除は妥当と評価した。

　河野知事は「第３波までの教訓を踏まえた早めの対策が爆発的な感染の連鎖を防ぐことなどにつながった。さらなる変異株へのリスクに着目し、検査や医療提供体制の拡充を図っていく」と語った。