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ココカラSDGs−第2回「教育×SDGs」(下)(5月20日放送分)

本紙掲載日:2021-05-27
6面

▽子どもたちの自主性を尊重して問い掛け−藤江さん
▽18番目の目標「夢をかなえられる社会に」−福嶋さん
▽未来の誰もが笑っている世界を−入山さん


−−取り組みについて、もう少し具体的に教えてください。

〈荻野〉全校学習・図書委員長の荻野紗和です。生徒会で使いかけの文房具を発展途上国に送ろうという話が出ましたが、生徒会担当の藤江幸子先生から「使いかけの文房具を送られた側の気持ちはどうだろうか」と問い掛けられて、私だったら嫌だなと感じました。自分は良い活動だと思っていても、相手は嫌な気持ちになることもあるので、相手の立場になって考えることが大切だと思いました。

〈菊池〉全校生活委員長の菊池彩乃です。私も今までは、寄付することは世界を助けることだと思い、相手の気持ちを考えていないことに気が付きました。それからは、相手の気持ちを思いやることを一番に考えて活動できるようになりました。

〈難波〉SDGsは多様性の視点を持つことがキーワードになっています。共感することと、相手の気持ちを考えることをとても大事にしていて、皆さんは今回、そのことに気が付いたのですね。


−−藤江さんにお聞きします。子どもたちの取り組みをどう見守られているのですか。

〈藤江〉生徒会担当講師の藤江幸子です。難波さんの出前授業の後に、生徒たちから「何か自分たちでもできることはないか」と相談され、その時に使いかけの文房具を送りたいというアイデアが出ました。素晴らしいと思いました。
日頃から生徒の自主性や自発性を尊重したいと思っており、「形にしてあげたい」という気持ちは強かったのですが、「使いかけの文房具を送られたアフリカの子どもたちの気持ちはどうだろうか」と問い掛けました。
その後、生徒たちからユニセフに募金をしたいという申し出がありました。それを知った時、子どもって素晴らしいなと思いました。自分たちで考えて行動できる、そういう素晴らしい生徒会のメンバーがいることをとても誇りに思っています。
私自身がアフリカの国に4年間、夫の仕事の関係で滞在したことがあります。いろいろなことを見て体験してきました。子どもたちにも誰かから教えられるより、自分たちの経験を通して学んでほしいと思い、なるべく自分の頭で考えて行動してもらうようにしています。

〈難波〉アフリカでどのような現実を目の当たりにされたのでしょうか。

〈藤江〉一般的な家庭の子どもたちは、スラムと呼ばれる地域で生活しています。その地域の学校でボランティアをしたことがあるのですが、みんな「学びたい」と思っているんですね。生活は本当に貧しいのですが、子どもたちの目はすごく澄んでいて、きらきらと輝いており、未来がありました。その時に、いつかこの子どもたちが大きくなったら、日本が大変な時に助けてくれるのではと感じました。貧しくても、家族や周りの人に食べ物を分け与えることができる子どもたちでした。その優しさを日本の子どもたちに伝えることができたらと思いました。

〈難波〉そうだったのですね。その経験から少しのヒントを子どもたちに与え、そして子どもたちが動いてくれたのですね。

−−出前授業の後に描いたという黒木百花さんのポスターを見せてもらいました。どのような思いで描いたのですか。

〈黒木百〉会長の黒木百花です。ポスターはパズルを組み合わせて、完成に近づくほどみんなが幸せに笑顔で暮らしている未来が待っているという絵になっています。SDGsについて生徒のみんなに伝えるには、見た人の目を引くようなポスターを描けば一番分かりやすいと思って描きました。
当たり前のことが決して当たり前ではないし、私たちが普通に暮らしているのも当たり前のことではありません。今、私たちが未来のことを考えずに自分のことばかり考えて過ごしてしまうと、未来の人につらい思いをさせるかもしれない。未来の人のことを考えることは、自分の成長にもつながると思って描きました。

−−生徒会は学校のリーダーです。リーダーとして困ったこと、大変だったことはありますか。

〈黒木百〉もちろんあります。でも、寄り添ってくれる友達や先生方がいます。つらいことも多いですが、その何倍もやりがいの方が多かったです。リーダーは人の力を引き出しながらみんなで目標達成に向かっていかなければいけません。自分の力だけでは絶対に成し遂げられないと思います。
最初は私も、目標達成のためであれば自分1人の方が仕事が早いのではと思っていました。しかし抱えることが多すぎて混乱することも多く、みんなと活動していくうちに、協力した方が圧倒的に仕事が早く、何より達成感があることに気付きました。
生徒会のメンバーには面白い人や真面目で優しい人、思いやりのある人がいます。そんな人たちに囲まれているので何でも相談できます。つらいことがあっても、頼れば間違いなく成功すると思っています。

〈難波〉すごい。大人の人に聞いてほしいですね。人の力を信じている。だから許し合える。皆さんを見ていると、すごく楽しそうですよね。

−−行動したくても勇気がなくて動けないという人は、どうすれば良いと思いますか。

〈黒木公〉全校文化・整美委員長の黒木公輔です。SDGsは個人で実践できるものが多くあると思います。僕は家庭の中で水を節約したり、食品ロスを減らしたり、いろいろ実践しています。自分の生活をSDGsの視点で考えて、まずは1人で身近なことから取り組むことが大事だと思います。

〈難波〉まずは自分から動く。きっとそれが誰かに伝わって、つながっていくのだと思います。
SDGsには17の目標が掲げられていますが、足りない視点もたくさんあります。18番目の目標をつくるとしたら、どのような目標が必要だと思いますか。

〈福嶋〉全校保体委員長の福嶋春月(はづき)です。18番目を決めるとしたら「夢をかなえられる社会にする」という目標にしたいです。コロナウイルスの影響で、SDGsを知る人が多くなってきました。新しい仕事があふれてきて、みんなのやりたいことがたくさん増えてきました。子どもや大人に関係なく、その人がやりたいことやかなえたい夢を否定から入らず、身近な人が支えてあげることが大切だと思っています。その人が夢を追い掛けることを止めない、止めさせないという目標が必要だと思います。

〈難波〉「夢をかなえられる社会にする」。私も大好きな言葉です。私は「人は諦めるために生まれてきたんじゃない」という言葉を自分の核として持っています。否定から入らず、「それっていいよね」ってみんなで支えていく社会が、夢をかなえられる社会になっていくと思います。そのために私たち大人も頑張りたいと思いますし、みんなの力も必要なので、ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。

−−最後に、SDGs達成のためにリスナーの皆さんに伝えたいことはありますか。

〈瀬戸山〉校長の瀬戸山初博です。皆さん、中学生はすごいでしょう。中学生でも今を生きて感じること、考えることはあるのです。私たち大人は、きっかけを与えることが大事だと思っています。
今の社会の課題は、今の中学生が将来必ず直面する課題です。そういうことも含めて、中学生の声を聞いてほしいです。また、中学生は経験も少なくて知識も足りません。ただ、何かをやろうとする時には認めてあげてほしいですし、「すごいね」と言ってあげると、中学生はすごい力を発揮します。
SDGs達成のためには「誰かが何かをすべきだ」という目標ではなく「自分が何をできるか」が大事だと思います。私はコンタクトレンズケースを回収していますが、リスナーの皆さんにも何か一つ取り組んでほしいです。

〈入山〉全校給食委員長の入山万優(まゆ)です。私自身、恒富中学校の生徒会に入って難波さんの話を聞くまで、SDGsについて興味がありませんでした。でも、きっかけがあったから詳しく知ることができ、深く関わることができました。リスナーの皆さんも、このラジオをきっかけに小さなことから始めて、未来の誰もが笑っている世界を目指しましょう。

〈難波〉今回も豊かな時間でした。子どもたちが大人になったとき、社会はきっと今のような社会ではないと思いますし、課題もいろいろあるのだろうと思います。でも、その課題に向かって悲観するのではなく、未来志向で考えていける力を今から身に付けてほしいと思います。
そして、ぜひ大人を動かしてほしい。将来世代の芽を摘むことなく、多様な人々が自分らしく生きていける社会を実現していきたいと改めて思いましたし、実現していける可能性を、きょう感じることができました。


◆第2回の出演者
〈ゲスト〉延岡市立恒富中学校の校長・瀬戸山初博さん、生徒会担当講師・藤江幸子さん、生徒会役員11人

〈アドバイザー〉SDGsコミュニケーター難波裕扶子さん(日向市)

〈ナビゲーター〉松田祐子さん(FMのべおか)

提供:旭化成、グローバル・クリーン

□第2回の再放送□
27日午後8時、30日午前11時からの2回

□第3回の内容□
〈テーマ〉エシカル消費×SDGs
〈ゲスト〉城山ふとん店(延岡市)の店舗担当・松田陽子さん、マルイチ(本社・日向市)の青果・雑貨バイヤー長嶺裕二さん
〈放送日〉6月17日午後1時から生放送
〈再放送〉6月24日午後8時から、同27日午前11時からの2回

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