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石田喜久雄さんをしのぶ

本紙掲載日:2021-03-19
6面

妻・房子さんが手記を出版−延岡

 延岡市旭ケ丘の石田房子さん(62)はこのほど、進行性前立腺がんおよび白血病と計8年にわたって闘い、2018年に亡くなった夫・喜久雄さん(享年71)をしのぶ手記「明日を夢見て〜仲間とともに〜」を自費出版した。仲間と共に正面から病気に向き合い、周りにも勇気を与えた喜久雄さんの闘病と活動の日々をつづった。

 長髪を首の後ろで束ね、一見近寄りがたい雰囲気だが、実は情に厚い愛犬家。区長として、また、ボランティアグループ「旭ケ丘『手助け隊』」のリーダーとして、多忙な毎日を送っていた。そんな喜久雄さんのがんが分かったのは10年。11時間半に及ぶ大手術で骨盤内の臓器をほとんど摘出、人工ぼうこう、人工肛門の体となった。

 あまりにも変わってしまった体に自暴自棄になった時期もあったが、県立延岡病院内の患者会「オンコロジーおしゃべりサロン」で笑顔を絶やさない仲間たちと出会い、持ち前の情熱が復活。

 13年1月、仲間や支援者と共に「県北がん患者交流会」を立ち上げ、がん征圧を目指すイベント「リレー・フォー・ライフ」に参加、県内外で講演、また、自宅の庭を整備してがん患者の憩いの場に開放…と、発症前に劣らぬ活動をした。

 講演では、自覚症状がありながら病院に行かず発見が遅れた自身の反省から、突然ズボンを下ろして人工ぼうこう、人工肛門を見せるというインパクト抜群の方法で、検診と早期発見の重要性を訴えた。

 房子さんの手記は、A5判148ページ。「患者に勇気を与えた喜久雄さんの功績を本に」と、喜久雄さんがたびたび講演した九州細胞診絆会の西国広会長に勧められ、思い出すことがつらいながらも「供養になるかな」と決意。三回忌だった昨年6月20日付で出版を果たした。

 房子さんは臨床検査技師(細胞検査士)のため、病気の経過についての記述も詳しい。

 白血病が見つかったのは、がんの大手術から5年が過ぎ、完治を祝った矢先のことだった。抗がん剤の治療を受けた。

 喜久雄さんは「俺は負けないから」と言っていたというが、副作用との闘いは壮絶だった。房子さんは「『生きていてほしい』というのは私の願いでしかなかった。家族のためでなく、自分のために、つらい治療を受けない選択もあったのではないか」とも書いている。

 500冊を作成し、お世話になった人や友人たちに配った。「(喜久雄さんは)何と勇気のある方だろうと敬服した」、医療者からは「ご夫妻の愛情を感じるとともに、がん患者の苦しみが書かれていて考えさせられた」「医療を学ぶ学生に読ませたい」などの声が寄せられている。

 「隣に座っている、ただそれだけのことがどんなに幸せかを、改めて感じています」という房子さん。手記は、少数余りがあり、必要な人には譲るという。「夫が頑張ったことを知ってほしいわけではありません。みんな頑張っている。この本が、悩んだり、落ち込んだりしている人に、前向きになったり、こういう生き方もいいかと思ったりするきっかけの一つになれば」と話した。

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