地域の共助、やっぱり必要

日向高フロンティア科１年生

◆津波避難の実際学ぶ

　日向高校フロンティア科１年生の防災研究班５人が８日、同市財光寺の松原避難山一帯などで津波避難フィールドワークを実施、津波対策としての避難態勢を学んだ。

　この日は、同研究班の生徒５人と井上友希教諭、協力機関の市社会福祉協議会、特定非営利活動法人「あったかほーむ愛あい」、支援する市防災推進係から合わせて約２０人が参加した。

　同研究班はこれまで、校内での防災アンケート実施をはじめ、救助法や救助活動の体験談などの受講を通し防災への知識と意識を高めてきた。

　フィールドワークでは、避難山から約４００メートル離れた地点を生徒の自宅と想定し、避難山までの避難にかかる時間や様子、問題点などを検証。生徒は、さまざまな障害を疑似体験するサポーターやメガネなども使い、年齢や障害の有無などを考慮し実際に避難した。

　障害を体験し避難した生徒らは、「足元の状況が分からず、怖かった」「階段を上る時が大変だった」などと感想。

　生徒の畝原怜暉さんは、「やはり地域の共助が必要だと分かった。今後は僕たちが中心となって、みんなに伝えていくことが大切だと感じた」と話した。

　同研究班は切島山２区避難タワーも訪れ、あったかほーむ愛あいの横山美智子代表や職員から、体の不自由な人を避難させる方法や注意点なども学び体験した。

　同校は２０１６年、日向市と総合戦略の推進と人材育成を目的に、包括連携協定を締結。課題型学習は同協定の取り組みの一環として、生徒らが市の総合戦略に掲げる施策の中からテーマを選択し、市の支援を受けながら探求活動を行うとともに、年度末に市に対し研究発表を行っている。