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予防対策徹底−段階的に制限緩和
◆再び拡大しかねない−８日から警報レベル３
県は４日、７日までを期限としている県独自の緊急事態宣言について、８日以降は外出自粛や時短要請とともに解除する方針を示した。その上で、高い警戒レベルでの警戒を維持、新たに感染拡大緊急警報を発令する。５日開催の対策本部会議で正式決定する。（３面に県内のコロナ関連記事）
８日以降は、外出や飲食店への時短要請、イベント（会食等の場面は制限）は解除。会食（４人以下、２時間以内）や県外との往来、高齢者施設などの面会制限などは、継続する。
新型コロナウイルス感染症対策協議会が４日あり、医療関係者ら委員を前に、知事が方針を示した。
現時点について県は−、全国の感染状況と比べ、年末年始の帰省や会食などを通して急速に拡大。しかし、独自の緊急事態宣言を迅速に発令した効果や、市町村・関係機関の連携、県民の協力で感染は急速に沈静化した。
しかし、感染の火種は残っており、クラスターも続発。沈静化へ向かう速度も緩やかで、全体としては沈静化しつつあるものの、１２月下旬の水準までには至っていない−。
感染者の状況についても、県外との往来・接触、接待を伴う飲食店、会食などによる感染は時短要請の協力もあって、大幅に減少。感染経路不明の例も減少した、と分析している。
国の指標に照らすと、医療提供態勢はステージ３だが、近くステージ２になる見通しで総合的にはステージ２と判断。ただし、県内外に注意すべき感染状況が残り、「段階的な行動制限の緩和と、感染予防対策の徹底」が必要とした。
８日以降の対応は、最大級の警戒の緊急事態宣言のレベル４は解除。代わって感染拡大緊急警報のレベル３を発令し、県下全域を感染警戒のオレンジ区域に変更する。警報レベルや行動要請は段階的に緩和する。
期間は国の緊急事態宣言の期限となる３月７日までをめどとする。また、この２週間以内に県内外の感染状況により、特別警報（レベル２）に移行する可能性もある。
新型コロナに関する緊急警報の発令は、昨年７月２６日、今年１月５日に続く３回目。「これまでは感染が急拡大している緊急警報。８日以降は、感染が再び拡大しかねない緊急警報」としている。
◆知事決して安全宣言ではない
医療サイドからは「外出自粛などの解除について、単に解除では、すべて自由になるとの印象を持つことになる。『ワクチン接種が始まるまで、できるだけ自粛を』などという表現にしてほしい」と意見が出された。
知事は「決して安全宣言ではない。県内外で反省すべきは、年末年始の往来に対する警戒が十分でなかったこと。進学や異動がある３月の人の往来に注意し、高いレベルでの警戒を維持したい。再拡大を防ぐため、急所を押さえた対策をよりわかりやすく整理し、県民に伝えたい」と語った。
そのほか委員からは、「県内で変異株は見つけられるのか」「ワクチンに関する相談態勢は」などの意見があった。これに対し県の担当者は「変異株はＰＣＲで通常ではない波形が出ると報告を受けている。異変があれば、国立感染症研究所に検査を依頼する」。ワクチンの相談態勢は「できるだけ早期に不安などに答えるコールセンターを設置したい」と説明した。
◆マスクなし、近距離で接触…県内発生クラスター２４件の原因
県感染症対策室は、これまでに県内で発生した２４件のクラスター（感染者集団）の原因について、「マスク着用の不徹底や、体調不良時の出勤・参加」などが推定されると明らかにした。
発生例を分析した結果、高齢者施設・医療機関（９件）では、共有スペースでの接触。飲食店・カラオケ店など（６件）では、マスクなしでの接待・会食、近距離での接触、３密などのリスクが高かったと分析した。
会社・職場（４件）は休憩所、喫煙所、更衣室、食堂でのマスクなしでの接触など。学校・教育保育施設（３件）では近距離での接触など。
運動施設（２件）は、更衣室・休憩所でのマスクなしの会話、大声、共有物などが、原因と推定した。
同室は「無症状などで感染に気づかない人から、一定の原因で集団感染につながったことが背景とみられる。原因となる行為を避けていただき、早期の検査、封じ込めを図っていきたい」。
クラスター対策として、延岡市などで実施している無症状の高齢者施設職員への検査に加え、接待を伴う飲食店の従業員などの検査を進めていくとした。
◆基礎疾患高血圧や糖尿病−亡くなった２０人、６５歳以上
県感染症対策室は、県内でこれまで亡くなった２０人の詳細を公表。いずれも６５歳以上の高齢者で、基礎疾患を持っていた。年代は８０代が最も多く、男性が７割を占めた。
基礎疾患は、�々盞谿機複洪諭豊�糖尿病（５人）��心疾患（４人）�じ撞朶鐚栖機複歓諭豊デ捷失鼻複蛙諭法畚妬�あり＝が多かったという。
◆２８床増え、県内２７４床に−コロナ対応病床延岡・西臼杵４床増
県健康増進課は、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる県内の病床は、これまでの２４６床から２８床増えて計２７４床になったと公表した。
県北の延岡西臼杵圏域は、４床増え４４床となった。
同課によると、病床を増やすのは、いずれもこれまで受け入れ態勢を整えていた医療機関。同課は「医療機関に努力いただき、第４波に備えた病床として確保した」と説明した。