２０歳をサプライズで祝福

職員の脇さんに〃成人笑書〃−日向商工会議所

　日向商工会議所（三輪純司会頭）は２９日、３０日に二十歳の誕生日を迎えた職員の脇楓花さんに、三輪会頭名によるオリジナルの〃成人笑（証）書〃を贈り、同商議所を挙げて祝福した。脇さんは日向市出身。２０１８年、富島高校商業科を卒業後に商議所入りし２年目。

　午後４時すぎ、サプライズは「失われた成人式を取り戻す！２０倍返しだァ〜！！日向商工会議所成人笑書授与式」と銘打ち、職員らが協力して飾り付けを行ったという２階会議室で決行された。

　何も知らずに入室した脇さんに、三輪会頭や清水邦彦専務、同僚ら十数人が一斉にクラッカーを鳴らし、「誕生日おめでとう」の言葉とともに拍手で迎えた。突然の出来事に脇さんは驚いた表情ながらも、女性職員から記念のティアラをかぶせてもらい笑顔を見せた。

　続いて、三輪会頭から成人笑書が贈られたのをはじめ、正副会頭や同僚らからのメッセージ集や脇さんの名前を刻印したシャンパングラスとシャンパンなどのプレゼントが贈られた。

　サプライズは、脇さんの頭文字から〃プロジェクトＷ〃と名付けられ、職員が一丸となり昨年１２月中旬から極秘裏に準備が進められてきた。

　地元を離れ市外や県外に就職する高卒者が多い中、県内就職率アップに向けた施策が県を挙げて展開されており、同商議所も地元経済団体としてその一翼を担う。

　同商議所でも高卒者の採用は脇さんが１７年ぶりといい、加盟１４８０会員にとっても久しぶりの高卒者採用は明るい話題となっているという。

　コロナ禍で、１月１０日に予定されていた日向市の成人式式典は延期されている。サプライズは、「ふるさとを愛し、地元就職の道を選んでくれた脇さんが、成人式も同窓会などもできず寂しい思いをしているのではないか。職場を挙げ二十歳を祝福し、温かく見守り、大切に育てたい」との清水専務ら同僚の思いに、三輪会頭が賛同し実現した。

　脇さんは、「すてきなサプライズをありがとうございます。コロナ禍で式典もなく友達とも会えず新成人の実感がありませんでした。皆さんに祝福していただき幸せです。仕事では、まだ分からないことも多く迷惑をお掛けしますが、これからもよろしくお願いします。周りに気を配れる社会人を目指します」と決意も新たにお礼を述べた。

　三輪会頭は、「今まで通り、元気はつらつ仕事をしてほしい。キラキラ輝き続けて」と激励し、今後の活躍に期待を寄せた。