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延岡市石田町に「Nスペース」スケボー広場が誕生

本紙掲載日:2021-01-22
7面

サーフィンの〃陸トレ〃にも

◆年齢問わず遊び、教え合う場に−森年樹さん、みなみさん

 延岡市石田町にスケートボード(スケボー)ができる広場「Nスペース」が作られ、愛好者らに好評だ。今後はスケボーだけでなく、自然と触れ合うさまざまな体験活動や芸術活動など、自由に使える空間になることを目指している。

 同スペースは、一ケ岡小学校教諭の森年樹さん(50)と長女で歯科衛生士のみなみさん(24)が中心となって取り組んでいる。

 スケボーは今夏開催予定の東京オリンピックで正式種目に採用された。しかし「危ない」などの印象が持たれ、歓迎されない風潮があると年樹さんは言う。公園や河川敷などでは使用を禁止している場所が多く、ボードを手に持った10人ほどの中高生が、「どこで滑ろうか」と迷って歩き回る様子も目にしたという。

 一方宮崎市には、市が運営する「ストリートスポーツ広場」があり、年樹さんも月に2回ほど利用。そこでは多くの子どもたちが上手に滑っている。「能力よりも環境の差だと思った。延岡にも欲しい」と思いが膨らんだ。

 環境を整えるため、行政などに相談したが、いい反応はなかった。「なら自分で作ろう」。義父が所有し、使っていなかった場所を譲り受けた。仲間からの協力も受けて昨年4月、整地作業から始め、自費で整備を進めてきた。

 同10月には、カーブした斜面の練習ができる「ランプ」が完成。これも、森さんの活動に賛同した人たちが、制作を担った。「誰や彼やが協力してくれた」と、少しずつ協力者が増えていった。

 存在が口コミで広がり、夕方や休日などに愛好者が滑りに来るようになった。最近はサーフィンの〃陸トレ〃利用も増えた。同市方財町のプロサーファー遠田真央さん(45)もその一人。「スキルアップのために通うようになった。運動にも気分転換にもなる」と話す。サーフィンのレッスンに活用する計画も年樹さんと一緒に練っており、「気にせず思い切り滑れるのがいい」と魅力を語る。

 また、大人から子どもまでが一緒に遊び、年齢に関係なく教え合い、学び合うことが自然にできるのもスケボーの特徴だという。実際にここでも、初対面の人同士が助言し合う姿が見られる。

◇スケボーができるフリースクールへ

 「言葉は悪いかもしれないが、ヤンチャな子とスケボーの相性もいい」と、年樹さんは続ける。「学校に行くことができないなら、スケボーができるフリースクールに来ればいい」。

 年樹さんは今年度、同市浦城町で、毎月第2土曜日に開くフリースクール「遊ビバ学ビバサタデースクール延岡」を仲間と立ち上げた。毎回用意する複数の遊びのメニューに、スケボーも取り入れている。

 「長く関わってきた教育分野で、延岡にないものをつくって恩返しできれば」と、将来はスケボーを核に子ども・大人関係なく、自然に教え合い、学び合うフリースクールにしたいと夢を描く。

 今月中には一部をコンクリートで舗装し、ストレートコースを作る予定。さらに「今後はトランポリンといった器具を設置するなどして、子どもを連れてきた保護者がくつろぎ、楽しむことができる場所へと展開していきたい」と話す。

◇ストリート系スポーツ少年団を結成

 年樹さんは昨年4月、浦城小学校から一ケ岡小学校への転勤をきっかけに、スケボーなどストリート系のスポーツに挑戦するスポーツ少年団「Nストリートクラブ」を結成。同校近くの一ケ岡中央公園で練習を始めた。現在小学1〜6年生8人が在籍。Nスペース完成後は、同所で毎週月、木曜の放課後に活動している。

 「思い切り体を動かすことが体の発達を促す」と考えており、中でもスケボーはバランス感覚や体幹を鍛え、柔軟性を高めることができるという。スケボーをメインにしつつ、ブレークダンスやストレッチなども取り入れていく予定だ。

 活動中、「頑張れー!」「やればできる!」など、順番を待つ子どもからの声援が響く。ランプに実際に上がると、下から見るよりも高く恐怖を感じる。それでも、必要に応じて年樹さんの補助を受けながら、練習を重ねている。

 バランスが取れずに転んでしまうこともあるが、初めて一人で技を成功させた瞬間には「よっしゃー、できた!」と全身で喜びを爆発させる子どもたち。「このうれしさが、次やろうというやる気につながる。僕自身も見ているだけでうれしい」と年樹さん。「楽しい」と声をそろえる子どもたちから笑顔が絶えなかった。


◇Nは「延岡」と「新しい」−代表・森みなみさん「人を育てて町を盛り上げたい」

 Nスペースの代表を務めるみなみさんは、昨年8月に東京から帰郷したばかり。延岡市内の歯科医院で歯科衛生士として働きながら、誰もがいろんなことに挑戦できるフリースペースづくりに力を入れている。

 「何もないと言われる延岡に新しく観光地をつくって町おこしをするのではなく、人を生み出したい。挑戦できる環境を整え、さまざまなフィールドで活躍する人を育て、延岡を盛り上げたい」と熱い思いを抱く。

 「Nスペース」は、延岡のイニシャルと「新しい」を意味する「Neo」から「N」を取り、「楽しい空間に広げていきたい」との思いから名付けた。
 
現在は、スケボー用のランプのみだが、今後はコンテナも設置し、夢を持った人たちが、展示、販売、ワークショップなどいろんなイベントができる場所にしたいと考えている。「今は場所を持たない人も多い。試しにやってみる環境、チャレンジができる環境をつくれれば。常に変化と進化を求め、さらに交流の場として情報交換ができる場にしたい」と話す。

 「人がワクワクしているところを見るのが好き。応援したい」というみなみさん。複数のことが同時にでき、誰にでも使える貸しスペースにしたいという。

 「自分一人でつくるのではなく、みんなでつくり上げるスペースにしていければ」と、協力者も募っている。

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