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語りの魅力を伝えたい

本紙掲載日:2020-11-30
6面

薗田潤子さんインタビュー

◆物語を自分の中に入れて、自分で演出している

 のべおか文化事業団主催の「語りへの招待〜家族の風景〜」が12月6日午後2時から、延岡市東浜砂町の延岡総合文化センター小ホールで開かれる。

 県内では15回目の開催。公演を始めた薗田潤子さん=宮崎市在住、元宮崎放送アナウンサー、現フリー=に、始めたきっかけや「語り」の魅力、今回の公演について話を聞いた。

◆「君の名は」の鎌田さんに学ぶ

−−「語りへの招待」は、県内でこれまでに14回の公演を行ってきました。始めたきっかけを教えてください。

〃知人の知人〃くらいの紹介の仕方で、語りをされていた鎌田弥恵さんと出会いました。昨年亡くなりましたが、NHK放送劇団の2期生で、戦後まもなく、「女風呂を空にした」と言われた伝説のラジオドラマ「君の名は」でナレーションを担当された方です。
2000年に鎌田さんに出会い、鎌田さんの公演に感銘を受けたことで、「ぜひとも習わせてください」と語りの勉強を始めました。毎月上京し、習って帰るという生活をしていました。
東京では、公演に出させてもらっていました。「せっかくだから鎌田さんを呼んで、宮崎の人にも語りを知ってもらいたい。語りをやってみたい、聞いてみたいという人が増えれば」と思って始めたのが2年後の02年。初公演は宮崎市でした。
延岡でも、延岡総合文化センターに相談し、07年に初公演を行いました。08、13年にも実施し、17年からは毎年させていただくことになりました。今回が延岡では7回目です。
毎年延岡には鎌田さんの弟子3人で伺ってきましたが、1人が体調を崩してしまい、昨年からはゲストを1人、招くようにしています。
今回は、NHKの元アナウンサー・山根基世さんを迎えて公演することになりました。

◇「あ、半沢直樹の人だ」

−−山根さんはドラマ「半沢直樹」のナレーションをされたことでも有名です。

ゲストを誰に頼もうかと、県立芸術劇場の佐藤寿美館長(延岡市出身、元NHK宮崎放送局長)に相談したところ、NHK同期入局の縁で山根さんを紹介してもらいました。
山根さんは、大所帯のNHKアナウンス室で女性として初めて室長を務めた方で、退職後は朗読の指導などもされてきました。
この前、打ち合わせも兼ねてリハーサルを行いました。お互いに語りを見せ合ったりしましたが、「あ、半沢直樹の人だ」と思いましたね。

◇朗読ともアナウンスともちがう

−−「語り」について教えてください。

鎌田さんは、文学作品を完全に覚えて語っていました。それが素晴らしかったんです。音響は全く使わずに行っていました。
私たちは所々に効果音などを入れながら、照明も当ててやっています。
今回、本は手元に置いて語る予定ですが、「朗読」ではなく「語り」と言っているのは、作家さんの世界を自分の中に入れ、自分が演出家になってどういうふうにつくり上げたらいいか考えながら伝えるという意味で、客観性を重んじる朗読とはひと味違う。自分たちではそう思っています。
せりふはせりふらしく、間も十分に取ります。話芸の一つだと思っているので。

◇「きれいに上手に」じゃ面白くないのよ

−−薗田さんは現役のアナウンサーです。アナウンスと語りは対極にあるように感じますが、難しさはありませんでしたか。

対極で難しいです。先生に習った時に「何か、きれいに上手に読むわね。全然面白くない」と言われました。
上手に間違いなくきれいに読む、同じ速さで均等な音で出していく―。それがアナウンサーなんです。でも「それは語りには全く必要ないから」と言われました。声が悪くていい。強いとこあり、弱いとこあり、速いところあり、ゆっくりなところあり、それが「話芸」だからと言われました。その辺が全く違いますよね。
「アナウンサーであることが邪魔をしている」としょっちゅう言われていました。「声を出すことに慣れている点では、他の人より有利だけれども、きちっと読むのは違うのよ」と。

◇家族がテーマの物語3編

−−今回のテーマ「家族の風景」について教えてください。

3編とも家族、夫妻が出てくる話です。
「ビリケン」=向田邦子・作=は、面白い話ですが、向田さんらしく、客観的で鋭い目で見ている部分があります。
ビリケンは、大阪の通天閣に置かれた木像が有名な、とがった頭とつり上がった目が特徴の、子どもの姿をした幸運の神の像です。とんがり頭をしている果物店のおやじさんを「ビリケン」と心の中で呼び、通勤時にちらっちらっと見ているサラリーマンが主人公のお話です。
「聖夜の肖像」=浅田次郎・作=は、12月公演に合わせ、クリスマスのお話を選びました。
表参道のイルミネーションが舞台です。今まで夫のことをそこまで愛していなかった妻が、あることがきっかけで「大好き」になる―そんなお話です。
「妻が椎茸(しいたけ)だったころ」=中島京子・作=は、妻が急に他界し、残された中年の男性が主人公です。
ひょんなことから料理、しかもシイタケの甘煮を作るようになり、そこからちょっと不思議な世界が始まります。

◇映画を見たような満足感を

−−語りを通して、皆さんにどういう世界を感じてほしいですか。

映画で見るのもすごく面白いですが、語りの世界は想像の世界です。それぞれが思い浮かべる主人公の顔に違いはあるかもしれませんが、聞いている間に場面を想像しながら物語が進むんです。自由でもあり、面白い世界でもあると思います。
映像がばっちりあってドラマのように出来上がっているのもいいけれど、想像の世界で、皆さん一人一人がそれなりに楽しめるのが語りの魅力だと思う。その辺りを感じていただければいいなと思います。
自分が物語の世界を想像して、それを皆さんにお届けする。届けられた側は、自分たちのフィルターを通しながらその世界を想像する―。映画とは違う世界で、でも会場を出る時に、映画を見たような気分になって帰ってもらえるというのが大成功だと思っています。
私は師匠の語りを初めて聞いた時、短編でしたが場面が全部浮かんできて、色とか風とかも感じた。終わった時に映画を一編見たような満足感がありました。そういうふうになっていただくといいかなと。
一人一人が違ってそれぞれ頭の中に物語が展開できるような、そのくらいうまく伝えられるといいなと思います。

−−コロナ禍での開催です。

大変な時期ですが、ひととき、物語の世界に遊んでいただくというか、そんな気持ちで来ていただけるとありがたいなと思います。


◆6日、延岡で7回目の公演−山根基世さんゲストに3編

 公演は午後2時開演、同1時30分開場。

 深野弘子さんが「ビリケン」、薗田潤子さんが「聖夜の肖像」、ゲストの山根基世さんが「妻が椎茸だったころ」をそれぞれ語る。新型コロナウイルス感染防止のため、1編が終わるたびに休憩を挟み、換気を行う。

 チケットは一般2000円、学生1000円で全席自由。問い合わせはのべおか文化事業団事務局(電話延岡22・1855)へ。

【深野弘子さん】テレビ朝日「オリジナルコンサート」、FM東京「若き音楽家たちの世界」など、多数のテレビ・ラジオ番組司会を務める。薗田さんと同じく鎌田弥恵さんに師事し、現在は「語り」をライフワークにしている。

【山根基世さん】1971年、NHKに入局し、多数の番組、ニュースなどを担当。2007年、NHK退職後は、「子どものことば」を育てることを目的に、地域づくりとことば教育を組み合わせた独自の活動を続けている。


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