河内（大王谷学園中出）所属の東大阪大敬愛Ｖ

２年生ながらアンカーの大役・１６００メートルリレー

◆全国高校陸上競技大会２０２０

　日本陸上競技連盟が主催する「全国高校陸上競技大会２０２０」が１０月１６〜１８日、横浜市の日産スタジアムで行われ、大王谷学園中出の河内瀬桜が所属する東大阪大敬愛（大阪府）が１６００メートルリレーで頂点に立った。

　河内は２年生ながらアンカーを任されるチームのエース。「絶対に勝つと思って走ったのでうれしかった。３年ぶりの首位奪還で、先輩たちと優勝できて本当によかった」と喜んだ。

　大会には、日本ランキングの上位４０校が出場。中止になったインターハイに代わる今季唯一の全国大会で、「第１０４回日本選手権リレー」「全国中学生大会２０２０」と併せて実施された。

　決勝では河内がエースの力を存分に見せつけた。バトンが渡った際には３人の背中を追う苦しい展開だったが、コーナーを抜けるまで３人の背後にピタリと付けると、直線で一気に加速。抜けだしてそのまま逃げ切った。

　小学１年のときに引っ込み思案を直すため、祖父の勧めで陸上を始めたという。５年時には日清カップ全国小学生陸上大会で４位入賞し、ゴールデンゲームズｉｎ延岡では小学女子８００メートルの記録も保持している。中学ではジュニアオリンピック、全国中学校体育大会にも出場した。

　東大阪大敬愛は、河内が中学２年のときに出場したジュニアオリンピックで、同時開催されていた高校リレーの全国大会で優勝している。その姿を見て「自分もメンバーになりたい」と思うようになり、「日向市子どもの夢サポート事業」を通して練習に参加するなどし、進学を決めた。

　高校では、１年時から４００メートル障害を近畿地方で制すなど活躍。今年は１０月２３〜２５日に広島県で行われた全国高校大会２０２０の８００メートルでも頂点に立った。

　来年のインターハイでは４００メートル、同障害、８００メートル、１６００メートルリレーの４冠を狙う。「親元を離れて、ありがたみが分かった。進学を許してもらった以上、ここで結果を出すしかない。心も体も強くなります」と力強く語った。