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第42回県高総文祭−美術

本紙掲載日:2020-11-11
7面
準特選で九州大会推薦作品に選ばれた「巡り」と森さん

森陽菜さん(延岡)の「巡り」、九州へ

◆「命の循環」描く

 第42回県高校総合文化祭美術部門で、延岡2年の森陽菜さんの作品が準特選に選ばれ、九州大会へ推薦された。12月11〜13日に熊本県で開催の全九州高校総合文化祭に出品される。

 昨年の県高総文祭で奨励賞に選ばれたのは、締め切り直前に慌てて仕上げた作品だった。全体的に茶色っぽく、「次はきれいめなものを描いてみたい」と今年制作したのが作品「巡り」だ。

 植物が種から根を出して、茎を伸ばし、葉を広げ、枯れていき、種を落とす「命の循環」をテーマにした。白が基調の背景をアクリルで描き、主役となるアサガオなどの植物や昆虫を水彩で、チョウの羽など細かな部分をペンで仕上げた。

 新型コロナウイルスの影響で夏休みの制作時間が昨年より1カ月ほど短くなり、背景や動物のシルエットを描き込めなかった悔しさもあるが、「花の描写など描きたかったものが描けた。期間が短くなって苦しかったけど、受賞はうれしい」。

 中学校の頃はバレーボール部。ノートの端に落書きをしていたら絵を描くことが楽しくなって、高校では美術部に入ろうと決めていた。ところが、先輩たちのレベルの高さに一時、決心が揺らいだ。「尊敬と不安があった」と話すが、今では部長を任される存在だ。

 次の目標は、その先輩が取り組んでいたペン画。「機械や建物など無機質な物に感じる寂しさや哀愁を表現できるようチャレンジしていきたい」と話した。

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