「歌とダンスにわくわく」

北川小・中がミュージカル鑑賞−延岡

◆アオイカンパニー「注文の多い料理店」

　延岡市立北川小学校（長友久満校長、１１８人）と北川中学校（黒木倍明校長、４６人）の全校児童、生徒は１０月２７日、同小体育館で宮崎市の劇団「アオイカンパニー」（葵美哉代表）によるミュージカル「注文の多い料理店」を鑑賞し、芸術の妙に触れた。

　感性を高め、来年度の文化発表会に生かしてもらおうと、北川中が一般社団法人県教職員互助会の公益文化事業に応募して実現。小規模校のため、小学校の児童も参加した。

　作品は、宮澤賢治の原作を明るくコミカルにアレンジしたもの。山猫と猟師の衣装を着た劇団員は、アップテンポの曲や低音で緊張感のある曲に合わせて、ステージだけでなくフロアも動き回りながら歌とダンスを披露。原作とはまた違う趣で、児童生徒を魅了した。

　終了後は基礎的なワークショップを実施。早口言葉で口周りの筋肉を鍛え、滑舌を良くする訓練や違うリズムに惑わされずに与えられたリズムを刻む練習を行い、ミュージカルに必要な技術を和やかな雰囲気で伝えた。

　中学３年の甲斐美葵さんは、代表して「アレンジをたくさん加えてあったのでわくわくした。歌とダンスも楽しめた。見る機会がないので良い思い出になった」と感謝の言葉を述べた。

　小学６年の矢野路子さんは「内容が少し怖いイメージだったけど、とても面白かった。衣装も華やかですごいと思った。滑舌やリズム感を鍛える練習が必要なんだと、勉強になった」と話していた。

　葵代表は県内で初めて宝塚音楽学校に入学、宝塚歌劇団に入団し、男役として２４年間在団した。退団後は、ミュージカルの基礎を教えるスタジオ・アオイを設立。プロの劇団「アオイカンパニー」の代表を務め、毎年２０回以上県内の小中学校で公演している。