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「竜巻から1年」(1)19年9月22日

本紙掲載日:2020-09-21
1面
被災したハウスを片付けるボランティアの皆さん(昨年9月、夏田町)
キュウリの出荷を再開した遠田さん(今年5月撮影)
店頭で接客する小松原さん(18日、延岡市日の出町)

18人負傷、広範囲で被災

◆朝8時半ごろ平原町−桜ケ丘付近

 大型の台風17号が九州の南西海上を北北東へ進んでいた2019年9月22日午前8時30分ごろ、竜巻が延岡を襲った。平原町付近で発生し、北に向かって浜町―伊達町―旭町―中島町―瀬之口町―日の出町―中川原町―夏田町―桜ケ丘などを通過。突風により18人が重軽傷を負い、約8キロメートル以上、幅約400メートルにわたって家屋の屋根や窓ガラス、農業施設が壊れるなど広範囲で建物が被害に遭った。竜巻災害から、あすで1年を迎える。復興へ少しずつ歩みを進めて元の姿を取り戻す一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、道筋を見いだせない人たちもいる。また、災害の教訓を生かそうと、防災面で課題に取り組む人たちもいる。竜巻災害から1年の今を追った。

◆ハウス壊滅−多くの支援で前向きに

 夏田町の農業遠田祐星さん(38)は、ビニールハウスが竜巻の直撃を受けた。ハウスは4棟が全壊、5棟が半壊し、直後に見た光景に「何が起こったのか分からなかった」。

 失意の中にあったが、翌日からJAや行政、友人・知人らが次々と訪れて、片付け作業を手伝ってくれた。おかげで1カ月以上かかると思われた撤去作業は数日で終了した。

 施設の被害総額は2000万円近くに上り、主力のキュウリが再出荷できるまでの売り上げ約1300万円が失われたが、多くの支援を受けて気持ちを切り替えることができた。今年3月には新たなハウスが完成し、翌月から植え付けも再開した。

 「次の一手」として10アールの畑にハウス4棟を新設することも決めた。前向きになれたのも、「力を貸してくれた人たちに応えたかったから」。

 同時に自然を相手にする意味も考えた。「どんな仕事にもリスクはあるし、農業は自然と寄り添う仕事なので必ずこういうことは起きる。それを最初から頭に入れて、どう向き合うかが大切」と覚悟を口にする。

 一方で「台風ならば対策もできるが、竜巻は予測がつかない。自分を守るための保険は不可欠。先人の経験や知恵に耳を傾けることも大事です」。苦しい経験を糧に、再びいつ見舞われるか分からない自然災害への備えを探っている。


◆壊れた店内、いろんな人が助けてくれた

 日の出町で「フランス菓子サンジャン」を営む小松原健介さん(53)は、開店準備中に被災した。外側にしか開かないはずのドアは30センチほど内側にめり込み、窓ガラスは割れたり、無数の小傷がついて「まるで銃を乱射したようだった」。塀は倒壊し、窓ガラスは全て取り換えが必要になるほど大きな被害を受けた。

 駆け付けた親戚やスタッフの家族、地域の人たちの協力で、割れたガラスの撤去作業などをした。被災したにもかかわらず、「こっちの方が大変そう」とお茶を差し入れてくれた人、通りがかりに弁当を持って来てくれた人など「いろんな人が助けてくれた」と感謝する。

 約1カ月後に店を再開させると、心配する声が寄せられ、「お客さんからの声が励みになった」。今では「家族の絆、地域とのつながりが強くなった」と感じている。

 再開後も外壁などの工事は続き、倒壊した塀はリスクを減らすために取り除いた。景観を考えると避けたかったが、シャッターも設置。竜巻注意情報が出て、シャッターを下ろしたこともあった。大まかな地域で発表される注意情報については、もっと地域を限定した情報を望んでいる。

 「竜巻クラスの突風が来たら、人間が造ったものなんて自然にはかなわない」と小松原さん。「被害を最小限に抑えるよう、できる限りの備えはしないと」と話した。


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