出た！マムシ－平原町の林田石材

本紙掲載日：2020-08-15

3面

林田さんらが捕獲したマムシ。写真は宗光さん（提供写真）

マムシが逃げ込んだ、たき物置き場を示す広行さん

自宅前駐車場、親子で駆除

　「約５０年住んでいますが、マムシを見たのは初めて」と驚くのは、延岡市平原町の林田石材代表の林田広行さん（５７）。自宅前の駐車場で見つかり、同居する長男の袈裟生さん（２５）と２人で駆除した。

　最初に見つけたのは、袈裟生さんと妻のくるみさん（２４）。１０日午前０時ごろ、仕事から帰宅すると駐車場になにやら棒の様なものが…。くるみさんが近づいてみると、棒ではなくヘビだった。驚いたくるみさんが悲鳴を上げると、ヘビはゆっくりと動き出し、敷地内にある広行さんの父、宗光さん（８７）が住む家のたき物置き場へ。騒ぎを聞いた広行さんも駆け付けた。

　広行さん、袈裟生さんが警戒しながらたき物置き場をのぞくと、見慣れないヘビが。「普通のヘビじゃない。マムシでは」と２人は慌ててスマートフォンで確認。三角形の頭、模様などからマムシと確信。「家には小さな孫がおり、自宅前の道路は通学路、高齢者なども行き交う。かまれたら大変」と駆除を決断した。

　広行さんは、マムシの殺し方を聞いたことがあったそうだが、実戦は初めて。約１・５メートルの鉄の棒を手に慎重に近づき、マムシの頭に狙いを定めて思いっきり突いた。「マムシの生命力は想像以上。すぐには死ななかった」と驚く。マムシは約４０センチあり、丸々と肥えていたという。

　「安全に注意しながら駆除した。住宅街でもマムシが出ることがある。注意してほしい」と広行さん。

　県総合博物館によると、今回のヘビはニホンマムシの可能性が高いとのこと。延岡市消防本部は、マムシによるか傷（こうしょう）搬送は年に数件あり、１０月ごろまで活動時期が続くため注意を呼び掛ける。

　万一、かまれた場合の対処法は、①かまれた部分を心臓より下にする②かまれた部分を安静にして動かさない③できるだけ早く医療機関を受診、または救急車を呼ぶ――など。

　マムシ対策は、遭遇したら速やかにその場を離れる。草むらに入る場合は長靴を履く。しばらく履いていない靴は、ムカデなどの対策にもなるため、ひっくり返すなどして動かし中を確認するなどを挙げた。