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「逆方向」指示に満点回答−延岡星雲

本紙掲載日:2020-07-13
8面
【1回戦・延岡星雲―鵬翔】延岡星雲は初回、黒田が先制の右中間三塁打を放つ

県高校野球大会2020

 延岡星雲は投打で私立の難敵を上回った。これで初戦突破の連続記録を県内最長の10年に更新。就任7年目の森監督は「チームの力。2年前を考えるとたいしたもの」と、力を発揮したナインを手放しでたたえた。

 右打者9人が並ぶ打線が対したのは右横手の相手主戦。監督の指示は「(開かずに)外角を右中間へ」だった。

 先制攻撃から見事だった。緊張感あふれた初回。佐野が四球を選ぶと3番の黒田。「主将として、先制し勢いに乗せたい」。外のスライダーを捉えた打球は右翼手の左を抜いた。

 監督の指示に内容、結果ともに満点回答の三塁打。4番の島田も右犠飛で続き1安打で2点。六回には下位打線が逆方向を意識したゆえの快打で、さらに2点を追加した。

 守りでも、主戦の島田が打ち急ぐ相手打線に対し、緩いカーブを織り交ぜる。野手とともに丁寧にアウトを一つずつ奪っていた。

 1年生大会でのコールド大敗から始まった3年生7人の高校野球。それぞれが自分の力を出し切って、星雲の歴史をつないだ。

 主将の黒田は「雨の中、打撃練習を1年生が手伝ってくれて、2年生が試合を支えてくれた」と下級生に感謝。「次もどこからでも長打が出るうちの打撃で流れをつくりたい」と力強く語っていた。


◆支えられた−島田(141球で2失点完投)
「思っていた投球ではなかったが、打線がつながり、失策なく支えられた。秋は雨の中断明けに打たれて負けていたので、気持ちが途切れないよう言い合った。次もこの調子で初回から自分たちの野球をしたい」


◆次は最初から出塁を−甲斐椋(3安打の1番打者)
「初回に三振し、その後流れをつくってくれたので、切り替えて、とにかく出塁を心掛けた。次は最初の打席から出塁し、勢い付け、目標の3勝を目指していく」


◆逆方向でつなぐ意識−綾(適時二塁打含む2安打)
「走者がいたので、逆方向でつなぐことを意識した。投手を中心に守備から勝てる野球ができた。次も同じように守りから流れをつくり、少ない好機で点を取っていく」

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