減免措置、５人に適用漏れ−国保税

延岡市が約４３万円を返還

　延岡市は１１日、女性５人に国民健康保険税の減免措置の適用漏れがあったと発表した。返還する額の合計は４３万５９００円（遅延による利子相当額２万７３００円含む）。市は全員に謝罪して経緯の説明などを行い、返還については今月中に完了する予定という。

　市国民健康保険課によると、例えば、社会保険に加入する夫が７５歳になり後期高齢者医療保険に移行する際、被扶養者として加入していた妻も同時に脱退し、国民健康保険に加入しなければならず、保険料負担が生じることになるため減免措置が設けられている。

　今年１月末に１人の減免措置の適用漏れが分かったため、データを抽出して全件確認を行った結果、計５人分の漏れが判明した。詳細は２０１２年度の受け付け分が２人、１４年度、１８年度、１９年度受け付け分が各１人。最も多い返還額は１５万９４００円になるという。

　減免措置の適用は、国民健康保険の加入手続きの際、職員が要件に該当するかを判断し、別の職員が届出書を再確認している。今回の適用漏れについて、同課は「現行のチェック体制に不備があった」としている。

　市は再発防止策として、国民健康保険加入手続きの際に画面上に注意喚起のメッセージを表示するようシステムを改修。また、四半期に１度のデータ抽出による確認の実施を決めたほか、チェック体制の見直しや研修体制のあり方も検討する。

　同課は「定期的にデータを抽出して全件チェックを行うなど、減免措置の適用漏れがないよう再発防止に努めたい」と話している。