「ひなたＷＯＭＡＮ」（３９）卓遊館（延岡市）・池永由紀子さん

卓球で健康増進寄与

　イオン延岡店から程近い三ツ瀬町で卓球場を経営する。自らもコートに立ち、初心者の指導に当たる。

　「９２歳の方が来られますが、本当に元気です。私などまだまだひょっこ。負けてはいられません」

　日向市東郷町生まれ。中学２年時にいとこに誘われて卓球部に入り、夢中になった。卒業後は延岡看護専門学校で准看護師の資格を取得。延岡市内の病院に勤める傍ら、夜は延岡第二高校（現延岡青朋高）に通ったが、ラケットは離さなかった。

　「授業終了後の９時半からが部活です。サーブが上達したり、スマッシュをコースに打ち分けられるようになったりするのが本当に楽しかった」

　２３歳での結婚を機にいったん中断したが、３人の子育てが一段落した４０歳代後半から再開。７年ほど前からは施設に通う練習生で編成し、県内でも名の知れたチームに入って腕を磨いた。そんな折、前オーナーから「後を頼む」の依頼。昨春の退職を機に引き継いだ。

　「子育て中のママさんに広く活用してもらうことを計画中なんですよ。いっときでも育児から解放されたら、どれだけストレス解消になることか。３人のママ友が来たとして、１人が子守りをしているときに、２人は体を動かしてもらう。ぜひ実現させたい」

　夫と一緒に植物園などに出掛け、花を見るのが大好きという。受付カウンターには花好きを知る練習生からの差し入れが絶えず、心地よい香りが漂う。

　「卓球を通じ、たくさんの人と出会うことができたことは財産です。誰もが自分のペースで楽しめる空間づくりに努め、ひいては住民の健康増進に寄与したいですね」

【おことわり】新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「ひなたＷＯＭＡＮ」はしばらく休載します。