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新型コロナウイルスとは−(下)

本紙掲載日:2020-03-20
3面
佐藤圭創教授

九州保健福祉大薬学部・佐藤圭創教授に聞く

◆感染を拡大させないために


◇8割は症状なしか風邪程度

――感染拡大を招く要因の一つにクラスター(患者集団)の可能性が示唆されています。屋内の閉鎖的な空間に注意が必要なのでしょうか。

 このウイルスは、症状が出なくてもウイルスを持っている人がけっこういるといわれています。どこにウイルスが存在するのか分からないので、ウイルスがいるものと思って対応することがとても大事です。

 8割から8割5分ぐらいの人は症状がないか、軽い風邪と同じぐらいの症状しか出ません。そのまま治る人が多く、特に15歳以下の場合、感染してウイルスを分泌したとしても症状があまり出ない子どもが多いです。子どもが高齢者や基礎疾患を持つ人にうつしてしまい、最終的に重症化患者が増える可能性を考えると、政府が小中学校、高校を休校にしたのは意味がある考え方と思います。


◇症状の軽い、重いウイルス?

――インターネット上などによると、症状が重くなるウイルスと軽いウイルスがあるということです、本当でしょうか。

 世界中でいろんな変異株が見つかり、その中で主なものにS型とL型があります。元々、S型があり、変異してL型が現れました。今はL型が7割ほど、S型が3割ほどと考えられています。

 今のところ、L型が症状が重くなるのではないかといわれています。まだ論文が出たばかりなので確証は得られていませんが、変異して症状が強いものと少ないものがあるかもしれないといわれています。まだ分からないことが多いです。

 最初は上気道と肺、心臓、腎臓が中心でしたが、最近の報告では髄膜炎の患者さんが出て、中枢神経系にもいくという症例がありました。ウイルスが変わったのか、それとも、いろんな人に感染する中で脳にもいくようになったのかは分かりませんが、何らかの変異が起こった可能性が高いのではといわれています。


◇多くの人が抗体持てば…

 ――100年前のスペイン風邪は3年ほど続きました。今の事態が収束したとしても、その後は冬に流行するインフルエンザのような季節かぜのようになるのでしょうか。長期化の可能性は。

 スペイン風邪がはやったころ、移動手段は船でした。港に船員が降り、船の中で増えたウイルスをばらまいて広がりました。飛行機を移動手段とする今のグローバルな時代と比べ、船は移動時間が長いので、広がるスピードが遅い分だけ長期化します。

 逆に、今は世界のほとんどに広がっているので、それぞれの国の人々がだんだん抗体を持つようになると1年から1年半ぐらいの間に収まってくる可能性が高いのではないかと思います。世界中の人が免疫を持ってしまえば、ある程度はウイルスをやっつけることが自分でできるようになります。そうすれば、風邪のウイルスのように毎年はやるという形になるかもしれません。

 2009年の新型インフルエンザも非常にはやりましたが、現在は季節性のインフルエンザに変わってしまいました。09年の新型インフルエンザの時は、春前ごろから問題になり、最終的には12月前後にほぼ収まりました。


◇ワクチンや治療法は?

――ワクチンや治療法はないのでしょうか。開発の時期はどうなりますか。

 新型コロナウイルスは、膜に角のようなスパイクを持つウイルスです。スパイクが細胞にくっついて、中に入っていきます。スパイクが壊れてしまうと、細胞の中に入ることはできません。このスパイクはヘマグルチニンといい、ワクチンはこのヘマグルチニンに対して効きます。ヘマグルチニンが変異を起こしていれば、今、作っているワクチンが効かなくなる可能性もあります。ワクチンの開発には時間がかかるかもしれないといわれています。

 インフルエンザのアビガンという薬は、新型コロナやインフルエンザといった「RNAウイルス」を抑制する効果が期待されています。

――マスクが手に入りにくくなっています。どうすればよろしいでしょうか。

 マスクがどうしても手に入らない場合、一度使ったマスクの両面を石けんでしっかりと洗い、水ですすぎ、タオルで拭いて干せば5回や10回は使えます。洗う際、激しくこすったりする必要はありません。マスクはポリプロピレンという化学繊維でできています。紙ではないので、なかなか破れません。最初よりは機能が落ちますが、布マスクも手に入らない場合は、マスクの再利用も十分考えられます。


◇高齢者、基礎疾患ある人どう守るかが大事――

――市民生活にも影響が及んでいます。感染防止対策以外でも注意すべき点はありますか。

 このウイルスは60歳以下で、基礎疾患が何もない人に関しては、恐れすぎる必要はありません。80%以上の人が、インフルエンザのような、風邪のような症状で終わるということがいわれています。基礎疾患があったり、重症化しやすい人たちをどう守るかが大事です。

 症状の軽い人も重い人もみんなが病院に押しかけてしまったら、間違いなく県北の医療は崩壊します。若い人で基礎疾患のない人は解熱剤でも飲んで自宅待機、自宅療養を中心に考え、重症化しやすい高齢者や基礎疾患を持っている人が病院で治療してもらう。そういう選択肢がうまくできるかどうかで医療崩壊が防げると思います。

 マスクやトイレットペーパーがなくなるかもしれないと大騒ぎするのも、みんなが慎重に行動すれば何とかなります。一番困るのは、病院や介護施設など医療をする所、弱者がいる所にアルコールやマスクが無くなることです。

 まず高齢者で基礎疾患を持っている患者さんを第一に考えてください。県北は超高齢社会に入っているので、高齢者をどう守るかというのはすごく大事なことです。人にうつさないようにする方法を考えておくことがとても大事です。

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