環境問題の主役は中高校生

延岡アースデイ相談役・谷平さんが講話

　環境保全活動に取り組む延岡アースデイの環境講演会がこのほど、延岡市の岡富中学校体育館で開かれた。講師は延岡アースデイの相談役会委員長の谷平興二さん。参加した中高校生を前に環境問題について話した。

　講演会はまだ実施する予定だった延岡アースデイの第２回全体会議を利用して開催したもので、全体会議を利用して環境講演会を開催したのは初の試み。企業や団体の関係者、一般の約６０人が参加した。

　吉岡実行委員長は「講演会は次世代を担う子どもたちが、環境問題を自分のこととして向き合うきっかけにしたい。子どもと大人が一緒になって問題意識を持ち、行動について考える機会になれば」とあいさつ。延岡アースデイをスタートさせた谷平興二さんが地球環境について話した。

　２０年以上前から環境講演を続ける谷平さんは「私たちは崖っぷちにいることを理解しなくてはいけない。このまま地球温暖化が進めば、あと数十年で人間は生きていけなくなる」と強調。中高生に「一番被害を受けるのはあなたたち」と危機感を伝えた。

　谷平さんは、豪雨や台風、猛暑など頻発する自然災害を紹介しながら、「水も空気も食べ物もすべて母なる地球からもらっている。母なる地球に恩返しを」と呼び掛けた。

　また、地球温暖化の原因を「人口爆発とエネルギーの９０％が化石燃料で賄われている」と指摘。炭酸ガスの大量排出につながっていると解説。個人や家庭でできる事として「朝シャンをやめる」「買い物でレジ袋をもらわない」など。学校や職場でできることは「使わない照明は消す」「クールビズを実行する」などを挙げた。

　最後に「日本一の延岡アースデイに参加して、木を植えてください」と促し「環境問題は人ごとではない。あなたと私が具体的に実行することが大事」と結んだ。

◆延岡アースデイは中止

　延岡アースデイは１５日を中心に県北約３０カ所で行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響拡大のため中止となった。