夕刊デイリー新聞社は、本紙に掲載された写真の提供サービス(有料)をしています。
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写真のサイズと料金は次の通りです。
▽L サイズ 1枚 300円
▽LL サイズ 1枚 500円
▽A4 サイズ 1枚 1,200円
(A4サイズはラミネート加工もできます。ラミネート加工は500円追加) |
L サイズ
(8.9×12.7センチ) |
1枚 300円 |
LL サイズ
(12.7×17.8センチ) |
1枚 500円 |
A4 サイズ
(21×29.8センチ) |
1枚 1,200円
(ラミネート加工は300円追加) |
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提供できない写真もありますので、まず、本社にお電話をください。
掲載日などをお聞きし写真を確認した上で準備します。
受け渡しは、本社または支社、支局に来社していただくことになります。
写真によっては提供サイズが限られる場合があります。
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子どもたちへ特別番組
◆目と耳で物語楽しんで
FMのべおかは12〜15日、新型コロナウイルス感染防止のための臨時休校で自宅にいる子どもたちへ向けた特別番組「おはなしの部屋」を放送します。放送に合わせ、紙面では番組内で取り上げる「おはなし」の内容を紹介します。11日は延岡の民話と方言、あすは日向市立財光寺小学校6年生2人が創作した物語です。ぜひ目で読んで、耳で聞いて楽しんでください。
(民話と方言は故・小嶋政一郎さんの口承を元延岡市立図書館司書の興梠孝代さんが1990〜91年の「広報のべおか」に全10回掲載したものが基になっています)
■太郎べえぎつね
むかしむかし,愛宕山の柞ケ谷(いすがたに)にキツネが住んでいました。名前を太郎べえと言います。太郎べえは、若い娘に化けて村人たちをたぶらかしていました。
ある日、太郎べえは、畑の真ん中でサツマイモのつるを体に巻き付けて何やら呪文を唱え、若い娘に化けていました。そして、川沿いの道に立って、誰かが通るのを待っていました。
そこへ薩摩の飛脚が通り掛かりました。太郎べえは、早速近寄って話し掛けました。「この川を渡りたいのです」と。
優しい薩摩の飛脚は、太郎べえキツネが化けた若い娘とも知らず、背負って川瀬を渡り始めました。ところが、変な音に気付きました。飛脚が歩けば「ジャブジャブ」という音がしますが、その合間に「チャポン、チャポン」と小さな音がするのです。そこで、薩摩の飛脚は、そっと川面を見ました。するとキツネのしっぽが見えました。「チャポン、チャポン」という音はキツネのしっぽが川面に当たる音だったのです。川岸に着くや、薩摩の飛脚は「この性悪キツネめ」と成敗したそうな。
■けちんぼくらべ
あるところに、えれえ、けちんぼなおじやんどんがおったげな。
ある日、隣ん娘ん子が、「父ちゃんが金槌(かなづち)ゅ貸しないじゃげな」ち、来たっと。
(男)「金槌もあるこたあるけんどん、うちんと借っていんでどんげすっとか」
(娘)「いんにゃ、いうとは知らんけんどん、裏ん戸口が傷んじょるき、板に釘(くぎ)ゅ打ちなっとじゃろよ」
(男)「なにえ、板に釘ゅ打つえ。そんなら貸されんわい。ひとんとこん金槌ゅ、何とおもちょるとかち、とっさんにいうちょけ」
(娘)「釘ゅ打ったらいかんとかい」
(男)「金槌で釘ゅ打ってたまるか。金槌ん頭がちびってしまうがや」ち、いうち、とうとう金槌や貸さんかったげな。
どうしてん貸さんもんじゃき、隣ん娘ん子は、だまっち戻ったげな。そしち、
(娘)「父ちゃん、金槌や貸さるるかじゃげな」
ちゅうたら、そこん父ちゃんもしたたかなもんじゃ。
(父)「貸さんかったか。げどされが。ありがようなけちんぼはおらんわ。けしからんやつよ。でん早よ裏ん戸口を直してしまわなてにゃわんやろ。ええい仕方がねえわ。うちん道具箱んとを持って来ちくり」
ちいうたげな。
■琴塚の山姥
むかしむかし、長尾山の麓の小高い丘に小さな横穴がありました。そこには、一人の山姥(やまんば)が住んでいました。この山姥は、だれにもその姿を見せたことがありませんでした。村人と話す時も、背中を見せながら受け答えをしていたそうな。村人たちは不思議に思いながらも、村でお祝い事があると、山姥にお膳やおわんを貸してほしいと頼みました。すると、次の朝には横穴の入り口に、ちゃんとそろえてあったそうな。村人たちは、半分恐れながら半分は敬っていました。
ある日、村の若者たちが集まって力自慢の話に花を咲かせていました。その時、一人の暴れん坊の若者が、立ち上がって言いました。「俺が、山姥の顔を見てやる!」と。みんなが止めるのも聞かないで暴れん坊は出掛けていきました。
そして、横穴に飛び込みました。後ろを向いたまま静かに座っている山姥の腕をつかみ、顔をのぞき込みました。山姥は驚き、すさまじい声を上げました。その声は山すそを震わせ地響きを上げました。
若者は、あまりの恐ろしさに気を失って倒れてしまいました。しばらくして若者が気づいた時には、山姥の姿はどこにもなかったそうな。
それからというもの、村人が何を頼んでも、何も出てこなくなったばかりでなく、この横穴からは絶えず美しく悲しい琴の音が聞こえるようになりました。村人たちは、山姥の住んでいた小高い丘のことを「琴塚」と呼ぶようになりましたとさ。
■延岡案内(ことばあそび)
【延岡弁】
延岡にゃ「のさん」ちゅう山があっとじゃわ。そん山にゃね「よだき」ちゅう木がはえちょっとよ。そん木にゃわら「たまろか」ちゅう花が咲(せ)えちょっとじゃわ。わっどみゃ知っちょるか。
そん山かり「なんじゃろかい」ちゅう海が見ゆっとよ。そん海にゃね「てにゃわん」「かかりあわん」ちゅう湾が並(なろ)じょって潮が引きゃあ「のみかた」ちゅう州(がた)ができち「しょのむ」ちゅう飲み方をすっとよ。「しゃっちこっち」「ばちかぶり」が酒ん肴(さかな)よ。
そっかい西向きゃあ「なんでや」「やんや、やんや」ちゅう陸地(おか)が見ゆっとじゃわ。そこにゃね「しもた」「ひんだれた」ちゅう田んぼやら「ほんでん」「なんぼなんでん」ちゅう水田があっとよ。
秋にゃね「じゃろかいね」ちゅう稲が獲(と)るっとじゃわ。畑にゃ「やっけな」「しんきな」「へのよな」ちゅう野菜(やせ)がいくらでんとるっとぞ。
そりかり、庭ん隅(くろ)にゃ「もじらん」「しっちょらん」「どしゅむこしゅむならん」ちゅう蘭(らん)が咲(せ)えちょ、えれいいにおいがしちょったげな。わっだ知っちょるか、よ。
【標準語】
延岡には「のさん」という山があります。その山には「よだき」という木がはえていて、その木には「たまろか」という花が咲きます。
その山から「なんじゃろかい」という海が見えます。その海には「てにゃわん」「かかりあわん」という湾が並んでいて潮が引いた時には「のみかた」というひがたができ「しょのむ」という飲み方をします。酒の肴は「しゃっちこっち」「ばちかぶり」。
それから西を向けば「なんでや」「やんや、やんや」という農地があります。そこには「しもた」「ひんだれた」という田んぼ、「ほんでん」「なんぼなんでん」という水田があります。
秋には「じゃろかいね」という稲が収穫できます。畑には「やっけな」「しんきな」「へのよな」という野菜がたくさんできます。
それから庭の隅には「もじらん」「しっちょらん」「どしゅむこしゅむならん」という蘭が咲いていて、とてもいいにおいがします。みなさん、ご存じでしたか。
◆朗読を毎日2回放送あすから
【特別番組「おはなしの部屋」】
12〜15日の各日午前9時と午後1時の2回放送。各回とも同じ内容で時間は55分間。
元延岡市立図書館司書の興梠孝代さんが延岡の民話や方言を紹介。FMのべおかの今村友紀さんがアシスタントを務め、面白おかしい時間を届ける。日向市立財光寺小学校6年生2人が創作した物語の朗読や、愛知県出身の声優・加古万里子さんが童話作家、新美南吉の作品を読む。
特別番組に合わせ、FMのべおかでは、子どもたちからのメッセージを募っている。臨時休校となっている間の過ごし方、友人や先生へのメッセージなどのほか、「自分で書いた作文や物語を朗読してほしい」などの希望も受け付ける。
応募先は、ファクス(0982・21・0886)、メール(yd@fmnobeoka.jp)、はがき(〒882―0803延岡市大貫町2丁目1302番地FMのべおか「おはなしの部屋」係)。