「ひなたＷＯＭＡＮ」（34）サロン・ド・ビジュー（延岡市）日吉百合子さん

キラキラ輝く手伝いを

　松原町の伊形踏切そばで４人のスタッフとともに美容室を営む。座席数は六つ、天井にはおしゃれなシャンデリアが並ぶ。

　「店名の『ビジュー』はフランス語で宝石という意味。お客さまがキラキラと輝くお手伝いをしたいとの思いで日々頑張っています」

　延岡商高を卒業後、美容師を目指して横浜へ。熊本出身のオーナーの店で寮生活をしながら、通信教育で国家資格を取得。パリ修業などで腕を磨いた。横浜駅の地下街にあった本店舗を任され、最も権威あるコンテストの全国大会で日本一にも輝いた。

　「きつくて辞めたかった時期に、支え続けてくれたのがオーナー。一人前にしてくれた大恩人です」

　仕事は順調だったが、大変だったのは子育て。２人目を授かったときに、同じ高校を出て東京で働いていた夫と相談し、両親がいる古里で伸び伸びと育てることを決め、出産目前に帰郷。３４歳だった。

　「最初は北一ケ岡で一人でのスタート。最初の半年間は休みなしで営業したこともありました」

　支えてくれたのは友人、同級生ら。評判が評判を呼び、軌道に乗り出した。５年前、より良い環境でと現店舗に移った。毛髪診断などのスペシャリストをそろえた店としても知られる。

　最近、うれしいことがあった。中学１年の息子が同じ道に進みたいと口にするようになったのだという。

　「心掛けているのは、似合う、気にいってもらえるカットなどで本人を笑顔にすること。そして、家庭や職場で『お母さん、感じが変わった』『すごくかわいくなったね』などと褒められれば最高。そうした笑顔の輪を広げていきたいですね」

（毎週火曜日掲載）