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中学生へ3選手がエール−陸上

本紙掲載日:2020-02-28
9面
小野知大選手
黒木裕子選手
佐藤航希選手

 3月1日に開催予定だった「2020第6回天下一!のべおか中学駅伝競走大会」(第53回県北中学校新人駅伝競走大会)は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため取りやめとなった。

 実行委員会が主催し、延岡市陸上競技協会と夕刊デイリー新聞社が主管する大会は、旭化成陸上部と宮崎銀行女子陸上部がペースメーカー(PM)を務める豪華なレースとしても知られており、加えて今回は大会にゆかりのある高校生がゲストランナー(GR)として出走する予定だった。

 残念ながら中止となってしまったが、PMやGRとして大会に関わる予定だった旭化成の小野知大選手、宮崎銀行の黒木裕子選手、宮崎日大高3年の佐藤航希選手が大会直前に中学生へ送ったエールを紹介する。


◆旭化成−小野知大選手
「レース前は頭を使え」実践する中学時代の教え

 大分市出身。陸上を始めたのは、地元の坂ノ市中に入学してからだった。小学時代は軟式野球をしており、投手だった6年生の時に体力づくりの一環で参加した駅伝大会で区間賞を獲得。その走りが当時の陸上部監督の目に止まり、誘われた。

 「走るのが好きというわけではなかったが、親の後押しもあって入部した。野球を続けたい思いもあったので、半年で結果が出なければ、野球部に入り直すつもりだった」

 こうして踏み入れた道で才能を開花させる。そもそも潜在能力は抜群。入部したての1年春には既に3000メートルを9分30秒程度で走っており、日ごろの練習では1学年上の県7位の先輩に勝つほどだった。

 〃原石〃は監督の指導と周囲の環境、そして負けず嫌いな性格でどんどん磨かれていく。

 部員は少なかったが個々の能力が高く、当時のチームは全国駅伝大会の常連。例えば午前6時50分から始まる朝練では1000メートルを4分のペースで走り続け、ラスト1000メートルは毎回競走、先輩らと本気で順位を争った。放課後のインターバル走では400メートルを68秒で刻み、100メートルでリカバリーするというサイクルを連続10本実施するなどした。

 「先輩たちに負けたくないという思いで全体練習に集中して取り組み、常に(力を)出し切っていた。基本的に自主トレはしていなかった」

 練習への意識や姿勢を大事にしてきた結果、中学3年間で全国トップクラスのランナーへと成長。3年連続で出場した全国駅伝大会では、2、3年時に大活躍した。2年時は2区(3000メートル)を走り、区間2位の9分11秒で18人抜き。総合6位となったチームに貢献した。3年時も2区を務め、区間賞の9分10秒。驚異の30人抜きを達成し存在感を放った。

 また、個人でもジュニアオリンピック全国大会3000メートルの舞台を3年連続で経験。「どうせ(陸上を)やるなら優勝したい」と掲げた目標を3年時に実現させ、8分37秒60で日本一を獲得。大分県記録も樹立した。

 競技人生はその後、鶴崎工から旭化成へと移っていくが、今なお実践している中学時代の監督の教えがある。

 「レース前はかなりシミュレーションするようにしている。監督に『レースは頭を使え』と言われ続けた。ほかの選手の仕掛けるタイミングを想像したり、どこから行こうかなと考えたりする。相手の情報を収集し、想像していない展開がないくらいさまざまなケースを考える」

 記憶に新しい今年のニューイヤー駅伝での快走を支えたのも、このルーティン。

「スタート前はすごく緊張しやすいタイプ。あの時も緊張しすぎて、たすきをもらった時に腕時計のストップウオッチを押すのを忘れてしまった。タイムが分からないまま出走してしまったが、(区間記録前保持者で旭化成先輩の市田)宏さんの『最初の2キロを抑えて5キロから仕掛ける』という事前のアドバイスを参考にシミュレーションしていたので、プラン通りにいくだけだった。自分の走りに集中した」

 区間新の走りで一躍脚光を浴びた入社2年目の20歳。礎がつくられた中学時代を振り返りながら、現役の中学生ランナーにこう言葉を贈った。

 「陸上は基本的に個人競技だが、駅伝は自分がダメでも他の人がカバーしてくれたり、逆に自分が他の人をカバーできるのが魅力。たすきをつなぐことと、走っている時は自分と向き合うことが大切になる。その上で楽しんでもらいたい。シンプルで奥が深い陸上はいい」


◆宮崎銀行−黒木裕子選手
「スピード磨いて」

 入社3年目の21歳。「天下一!のべおか中学駅伝競走大会」では2年連続でPMを務めてきており、「(選手は)最初は嫌だなっていう表情しているが、いざスタートすると必死に付いてきてくれる。きつさを楽しんでいるなというのが伝わってくる。毎回刺激をもらう」と率直な感想を語る。

 宮崎市出身。小松台小から生目中に入り、陸上を始めた。「小学生の時はピアノを習っていて、中学でも吹奏学部に入るつもりだったが、仲の良かった友達につられて陸上部に入った。鬼ごっこが好きで、そういう感覚だった」と振り返る。

 「小学校の時は全くスポーツをしていなかったが、持久走大会は1位だった」という逸材は1年時の中体連800メートルで2分20秒を切る好記録を出し、いきなり県2位に。3年時のジュニアオリンピック全国大会の3000メートルでは、今も保持する9分40秒56の県記録を樹立した。輝かしい実績を引っさげて進学した宮崎日大高では、3年連続で全国高校駅伝に出場するなどしている。

 中学時代の練習を聞くと「200メートルの坂道ダッシュ10本」と即答。「一番きつかったが、そのおかげでスピードが磨かれた」と感じており、実業団選手となったいま、改めて思うのは「中学の時はスピードを磨いてほしい」ことだという。

 マラソンへの挑戦を目標に掲げるなど「ここ(実業団)までくると長い距離、持久力を求められてくるので、スピードを強化するという機会は少なくなってしまう。いかに中学、高校でスピード練習をするかが大事になる」とトップアスリートを目指す中学生にアドバイス。

 試合への向き合い方についても触れ、「一緒に練習している仲間と競い合える機会はなかなかない。レースを通じて走る楽しさだったり、苦しさをみんなで共有してもらいたい」と語った。


◆宮崎日大高3年−佐藤航希選手
「しっかり走り込んで」

 「中学生の時にたくさん距離を踏んでほしい」と語るのは、宮崎日大高3年の佐藤選手。昨年の全国高校駅伝で同校初の7位入賞を果たした時のエースだ。

 延岡市西階中2年時に「天下一!のべおか中学駅伝競走大会」の第2回大会で男子駅伝1区(3キロ)を走り、「自己ベストを出すことができ、中学3年間で一番印象に残っているレース」。歴代最高の8分48秒をたたき出した。

 高校に入る直前の中学3年時には朝、昼休み、夕方など1日約30キロの走り込みを行っていたそうで、「高校でも競技を続けたい、活躍したいと思うのならば、中学は土台づくりと思ってしっかり走り込んで足腰を鍛えてほしい」と経験を踏まえてアドバイスする。

 自身はこの春から早稲田大に進学することが決まっており、「箱根駅伝が一つの大きな目標。1回でも多く出場したい。また、4年間で一度は日の丸を付けて走りたいと思う」と飛躍を誓った。

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